道路新設に9.5億円 当初予算 児童クラブ七郷館を新設(坂東市)

[2022/3/11 茨城版]
 坂東市(木村敏文市長)はこのほど、22年度当初予算案の概要を明らかにした。一般会計は211億8000万円で、対前年度比3.8%の増加となった。主な事業では、放課後児童クラブ(仮称)七郷館の建設工事費や地域利便施設の調整池設置工事費、下総利根大橋料金所跡地に整備する地域振興施設整備工事費のほか、道路新設改良事業に9億5098万円を計上した。また、岩井第一小学校では体育館の改修工事に向けて実施設計委託料を盛り込んだ。

 予算編成にあたっては、市民生活における安全安心の確保、子育て支援や教育、医療・福祉の充実などに必要とされる施策を第一に考慮した。それにより、一般会計に占める普通建設事業費は17億3431万円で、前年度当初比は31.3%の伸び率となった。一般会計に特別会計5会計と企業会計2会計を加えた予算総額は357億9988万円。前年度当初比は0.9%減で、前年度並みの規模となった。

 放課後児童クラブ七郷館は、七郷小学校南西側に隣接する旧七郷幼稚園跡地約2000平方mに建設する。22年度には設計を策定するとともに、施設の新設工事を実施する予定で、6479万円を計上。23年4月の供用開始を目指す。

 七郷小学校の放課後児童クラブは現在、小学校の空き教室を利用して運営している。定員は約30人だが、希望者は年々増加傾向にあるため、新たに施設を建設することにした。建物はLS造平屋、約250平方mの規模を想定しており、定員は1-6年生を対象に60人を見込んでいる。

 地域利便施設は、圏央道の4車線化に伴い整備を進めている坂東PAに連結して整備する予定。その関連事業としてスマートICの設置も計画されている。新年度は施設に先行して整備するコンビニエンスストアの建設に備えて、排水施設の実施設計と整備工事のほか、調整池設置工事を実施する。事業費は排水施設の設計と工事費に4378万円、調整池設置工事費に5180万円を確保した。施設は段階的に整備していく予定だが、コンビニは坂東PAの供用開始に合わせて運営を開始する考えだ。

 施設は弓田地内に設置し、圏央道南側の坂東PA(上り)と併せた整備面積は約10.9haを見込む。建物の規模は1900平方mから2400平方m程度を想定し、施設の詳細設計(1期)業務は、八千代エンジニヤリング(東京都台東区)で策定した。市内外から人を呼び込むために「情報発信」「防災」「休憩機能」を併せ持つ施設の実現を目指す。民間事業者の参入を促すために、市では現在、サウンディング調査を進めている。また、「坂東PAスマートICに係る調査検討業務委託」は長大(東京都中央区)が、コンビニエンスストアの設置に向けた「官民連携による施設誘致に係る支援業務委託」はエイト日本技術開発(東京都中野区)が担当している。

 地域振興施設は、下総利根大橋が20年1月に無料開放されたことに伴い、料金所管理事務所跡地を活用して地域振興施設を整備するもの。当初予算には用地費と改修工事費を計上。下総利根大橋は坂東市と千葉県野田市を結ぶ有料道路だったが、無料化されたことで市外からの来訪者の増加が見込まれるため、地域住民や来訪者が利用できる休憩施設を備えた地域振興施設を整備する。

 道路関係では、道路新設改良事業に9億5098万円を計上した。内訳は1級路線に1億5800万円、2級路線に8557万円、その他路線に7億0741万円。また、道路維持管理事業には2億2000万円を盛り込み、道路の除草や舗装補修、冠水対策などを行って良好な道路環境や交通の安全確保と円滑化を図る。

 岩井第一小学校では、体育館の老朽化に伴う改修工事に向けて実施設計を策定する。実施設計委託料には2628万円を計上した。

 このほか、猿島公民館では21年度に続き第2期の耐震補強工事のほか、受水槽改修工事を実施する。この施設は1979年1月に完成したもので、RC造2階建て、延べ面積2423平方mの規模となる。また、施設の長寿命化に向けて藤田住宅C棟外壁改修工事費や市内61橋の橋梁定期点検委託料、工業団地の整備に向けて神大実地区地区計画道路測量委託料などを予算化した。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.