新年度から減温設備交換 ごみ焼却場の延命化計画 DCSシステム更新業務委託(宮城県 気仙沼市)

[2022/3/18 宮城版]
 気仙沼市は、ごみ焼却場の施設延命化整備計画(2021~30年度)に基づき、市クリーン・ヒル・センターの延命化に必要な補修工事を進める。本年度はバグフィルタや耐火物補修の工事を発注した。2022~23年度は減温設備の交換工事、24年度以降はコンベア類の補修工事を発注する見通し。22年度予算案には、ごみ処理施設延命化事業費に2億3316万円を計上した。計画期間内には新しいごみ焼却場の整備を検討する。

 同センターは九条93-1に位置しており、可燃ごみの焼却処理や不燃ごみ・粗大ごみの選別破砕処理を行っている。事業系ごみは、排出者の責任による自己処理を基本として、同センターには事業系一般廃棄物やビン・缶、ペットボトルなどのリサイクル可能なごみを搬入。同センターから排出される焼却灰や残渣などは市の最終処分場で埋め立て処分している。

 センター内にあるごみ焼場は、処理方式がストーカ炉2炉による全連続燃焼式で、処理能力が1日当たり162t。1995年に稼働を開始。2001~02年度に改造工事を実施してから20年近くが経過する。このため、延命化整備計画を作成し、施設を補修しながら30年度まで活用する。

 本年度は1号炉バグフィルタろ布交換等工事を佐藤築炉工業(宮城営業所・栗原市)、1号炉耐火物補修工事をコモンテックス(新潟市)に発注した。

 新年度から23年度にかけては減温設備を1炉ずつ交換し、24年度から灰出しコンベアやダストコンベアなどの腐食を直す。その後は再びバグフィルタなどを交換する見通し。

 新年度予算には工事費に1億6129万円と、DCSシステム更新業務の委託費を計上した。

 新年度はこのほか、毎年実施している耐火物の補修を継続するとともに、粗大ごみの破砕機器やコンベア類も一部補修する予定。

 このほか、市一般廃棄物処理基本計画では、他市町でリサイクル処理が進められている廃プラスチック製容器・包装の処理に関し、新たにストックヤードなどの施設整備が必要としつつも、ごみ処理施設内に十分なスペースが確保できない状態のため、国・県の動向を注視しながら分別処理や施設整備の検討を進めることにしている。

 市最終処分場に関しては、新たな埋立処分場を建設中。今後は既存の最終処分の跡地活用など、災害廃棄物の仮置場についても設置場所を検討する必要があるとしている。

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