3月地震の復旧に5億円 市道8路線で災害査定(4月補正予算案 宮城県 白石市)

[2022/4/22 宮城版]

災害査定を受ける予定の中央通り線

災害査定を受ける予定の中央通り線

 白石市は21日、市議会臨時議会に提出する一般会計の第2号補正予算案を明らかにした。追加は8億6320万円とし、このうち3月の地震で被害を受けた道路や林道、文教施設などの災害復旧費に5億0821万円を充てる。特に市道は被害が大きく、新館町地区の市道中央通り線など8路線を対象に災害査定を受ける予定だ。査定後、すぐに発注できるよう公共土木施設の災害復旧費として工事費3億3000万円を計上している。臨時議会は26日に開会する。

 査定を受ける予定の市道は▽中央通り線▽八幡坂通り線▽南小路線▽寺前線▽川原子ダム線▽三島線▽鎌先街道線▽川原子線──の8路線。3月16日の福島県沖地震で震度5強を観測しており、いずれの路線でも舗装の段差や亀裂、陥没、路肩の崩れなどの被害が発生。8路線とも直営により砕石や合材により、応急復旧済みとなっている。

 農林業施設では、林道新町線に工事費1億円を措置。地震の揺れにより路肩や切土法面の崩れなどが生じた。路線内で被災した2カ所を対象に査定を受けて災害復旧する予定だ。

 道路・林道ともに査定はこれからとなり、査定後、すぐに工事着手できるよう予算を計上する。道路の査定時期は5~6月ごろを見込む。査定や単独復旧などに必要な測量設計業務委託費は、専決処分した2021年度一般会計の第5号と第9号補正予算に計上済み。査定関連の業務は、21日に指名競争入札を開札しており委託契約後、結果が公表となる。

 このほか災害復旧関連の補正予算は、社会教育施設に工事費4498万円を計上。対象はスポーツセンターや「あしたば白石」、中央公民館、小原公民館、緑が丘テニスコートの5施設。スポーツセンターでは天井部材の落下、中央公民館では水道管破損による浸水、ホール天井の部材落下などの被害が発生している。消防施設には工事費1441万円を措置し、ポンプ小屋や防災センターに充てる。

 災害復旧以外の補正項目は、新型コロナウイルス対策事業として街路灯・防犯灯LED化に工事費1500万円、教育施設のトイレ洋式化に工事費231万円、地域防災計画策定に向けた委託費985万円を盛り込んでいる。

 臨時議会では本年度4月補正予算3件を上程する。また専決処分した一般会計を含む21年度補正予算9件を報告し、議会の承認を得る予定だ。

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