国道4号の設計プロポ 事業化へルート帯検討 白石南と古川北を一括(仙台河川国道)

[2022/4/23 宮城版]
 国土交通省仙台河川国道事務所は、国道4号の白石南地区と古川北地区で事業化に向けた道路検討・概略設計業務に着手する。業務件名は「仙台管内道路整備計画検討業務」で、22日に簡易公募型プロポーザルを公告した。5月13日まで参加表明書、6月6日まで技術提案書を受け付け、審査を経て委託先を決める。まずは同業務の成果を基に計画段階評価を進める。

 白石南は、白石市斎川~大平森合地区、大崎北は大崎市古川荒谷~栗原市高清水豊田地区が計画段階評価を進めるための調査範囲となる。2地区とも現道は片側1車線の2車線で、本年度から概略ルートや構造を検討する。

 2地区とも現道は東北自動車道と並行しており、朝夕のラッシュ時が混雑しやすくなっている。東北自動車道が通行止めになった際には国道4号の方へ交通が集まり、大渋滞が起きてしまう。白石市では白石中央スマートインターチェンジ(仮称)の整備が事業化され、それに合わせて周辺で工業団地の整備なども計画されているため、国道4号についても現状のままでよいのかどうか検討する必要性が生じている。

 今回委託する業務では、こうした解決すべき道路交通と地域の課題、その道路の必要性と方針を整理し、具体的な道路整備計画を検討した上で、道路概略設計などをまとめる。

 具体的な業務内容は、計画準備、政策目標と意見聴取計画の検討、道路予備設計(ルート帯の候補検討)、必要性が見込まれる平面交差点の予備設計、道路概略設計など。履行期間は2023年2月22日まで。

 プロポで技術提案を求める評価テーマには▽地域の課題や道路交通へのニーズから道路整備計画に求められる機能を分析する際の着眼点▽地域の課題や道路交通上の課題を踏まえ、意見聴取の対象となる道路利用者を的確に抽出する際の着眼点──を設定した。

 プロポの参加資格は、単体企業か設計JVで、東北地方整備局から土木関係建設コンサルタント業務の資格認定を受けていることなど。

 なお、東北地方整備局が策定した「防災・減災、国土強靭化に向けた道路の5か年対策プログラム」(2021~25年度)には、災害に強い国土幹線道路ネットワークの機能強化対策として、国道4号の白石地区と大崎地区で機能強化の具体化に向けた調査を推進することが盛り込まれている。

 このプログラムが策定された際に村井嘉浩知事は「過去に地吹雪や大雨等により通行止めが発生した東北自動車道に並行する一般国道4号白石地区および大崎地区において機能強化の具体化に向けた調査を推進することが記載されたことは大変喜ばしく思う」とコメントしていた。

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