新焼却施設を単独整備 年度内にも基本計画着手(松戸市)

[2022/5/12 千葉版]

2019年度に停止した高柳のクリーンセンター

2019年度に停止した高柳のクリーンセンター

 松戸市は、新焼却施設の整備に向けて、高柳のクリーンセンター跡地に建て替えることを念頭に、環境アセスメントや基本計画の策定に着手する。ごみ処理広域化の検討期間として2021~22年度の2年間を想定していたが、将来的な他市との協力の余地を残しつつも、現時点では難しいと判断した。検討終了により、新焼却施設の全体整備スケジュールも、約1年程度早まり、34年度の竣工を目指す。環境アセスメントや基本計画策定に伴う委託料等を、補正予算で確保することを検討している。

 同市は、県の「第10次千葉県廃棄物処理計画」で、広域化・集約化検討対象の市長村に位置付けられており、広域化・集約化の検討は、循環型社会形成推進交付金の活用に必要となる。そこで、21~22年度に広域化の検討を進め、検討結果を盛り込んだ基本構想案をとりまとめることにしていた。

 変更前の整備スケジュールによると、その後、23年度にプロポーザル方式で委託事業者を選定し、基本計画の策定に着手。23年度に施設配置を検討し、機種選定委員会で焼却処理方法を決定する。

 24~25年度に、計画ごみ量・ごみ質(過去5年~将来7年)、事前調査(測量・土壌調査)、全体工程、概算事業費、敷地条件、都市計画事項、PFI等導入可能性調査を進める。

 並行して、環境影響評価に取り組み、環境アセスメント現地調査の結果をもとに、26年度に基本設計を策定。27年度に要求水準書や入札説明書の作成など、発注手続きを進め、28年度以降に実施設計に着手。29~30年度に既存施設の解体、31~34年度に本体棟の施工、35年の竣工を見込んでいた。

 高柳のクリーンセンターは1980年に稼働、2019年度に停止。処理方式は全連続燃焼式焼却炉。1日当たりの処理能力は200t(100t×2基)。余熱は場内のほか、プール・老人福祉センターに供給していた。

 同市では、優先的に取り組む事業の一つに新焼却施設の建設を位置付け、19年度に新焼却施設基本構想策定等業務を八千代エンジニヤリングに委託。建設適地の条件や事業手法などの調査に着手した。

 その後、県の計画で、ごみ処理広域化の検討対象に含まれたことから、検討に要する期間として、和名ケ谷クリーンセンターの稼働期間を34年まで最長5年間延長するとしている。

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