蓮沼海浜と富津公園の再整備で検討会議 年度内に方向性(千葉県)

[2022/7/8 千葉版]

 千葉県は、老朽化が進む蓮沼海浜公園(山武市)と富津公園(富津市)について、官民連携による再整備を検討している。周辺地域活性化などの観点から広く意見を求めるため、学識経験者や地元関係者ら15人で構成する「整備等の基本的な考え方」検討会議を設置、第1回目の会合を7日、千葉市内でそれぞれ開催した。今後は、再整備に向けた方向性を検討、「基本的な考え方」の素案をまとめ、2023年1月ごろにパブリックコメントを実施する。富津公園の「基本的な考え方」策定業務は八千代エンジニヤリング(東京都台東区)が担当。蓮沼海浜公園については、応募がなかったため、近く再公募する予定だ。

 県は、両公園の魅力向上や利用促進を目指し、官民連携による公園施設の再整備を計画している。整備方針については、検討会議での議論を通じて出た意見をもとに、基本的な方向性について、イメージ図を活用しながら作成。事業スキームの検討を進め、事業コンセプトの具体化策や事業者の選定方法などに考慮し、「基本的な考え方」をとりまとめる。

 検討会議の会長は、両公園とも阿部伸太東京農業大学准教授がつとめ、地元関係者らを除く9人のメンバーは重複。初顔合わせとなった第1回目の会合では、公園の現状について把握するとともに、今後の検討に向けて自由に討論。蓮沼海浜公園については「通年型の集客が課題」「現状は海との親和性が低い」「PARK-PFIの活用も検討したい」など、富津公園については「富士山が見えるのは価値が高い」「平和学習に戦争遺跡を活かせる」などの意見やアイデアが出された。

 今後は9月と11月に検討会議を開き、「基本的な考え方」の素案を作成。パブコメ後の23年2月に第4回検討会議を開く。23年度には民間事業者からアイデアやノウハウを聞くため、サウンディングを実施する予定だ。

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