新庁舎開庁1年延期へ 鋼材など建設資材の高騰で(千葉県木更津市)

[2022/8/26 千葉版]
 千葉県木更津市は25日、鋼材など建設資材の高騰や納期遅延の影響により、新たな市庁舎の開庁時期を1年程度延期する方針を明らかにした。事業候補者の新昭和(君津市)やイオンタウン(千葉市美浜区)との協議を継続し、2023年6月に基本契約を締結した後、実施設計や建設工事を進め、25年12月の完成を目指す。

 木更津市議会の市庁舎整備特別委員会協議会で、桒田伸一市長公室特命担当部長が報告した。同市では、民間施設の一部を賃借する庁舎整備を計画。木更津駅周辺は新昭和、朝日庁舎周辺はイオンタウンとそれぞれ事業化に向けた協定を締結し、協議を本格化している。

 その中で、両社から昨今の世界情勢により鋼材などの価格が上昇していることに伴い、総事業費が増加するため、賃料増額の要望が出された。鋼材の発注から納品までの期間について、新昭和は8~10カ月程度、イオンタウンは12カ月程度をそれぞれ見込んでいるという。

 同市は、建設資材高騰の先行きが見通せないことや、建設資材の納期が遅延していることから、新庁舎の開庁時期を2025年4月から約1年延期する方針。23年6月に基本契約を締結し、7月から実施設計や建設工事を進め、25年12月の完成、26年4月の開庁を目指している。

 新昭和は、木更津駅西口で「街の活性化の拠点」と「市民や利用者の利用しやすさ」を最重視し、木更津駅の隣接地一体に木更津テラス(仮称)を整備する計画だ。

 庁舎棟・住宅棟・駐車場棟で構成する複合施設を提案。庁舎棟はS造6階・塔屋1階建て延べ8607平方m、住宅棟はRC造15階建て延べ1万0215平方m、駐車場棟はS造4階・塔屋1階建て延べ5349平方mを想定している。庁舎棟では1階に店舗や駐車場、2~3階に市民交流スペース、4~6階に市役所(賃借面積約4000平方m)を設置する。

 イオンタウンは朝日庁舎周辺で現敷地を活用し、庁舎棟・商業棟・駐車場棟で構成する複合施設を提案。官民複合施設として、地域交流拠点を形成し、駅前地区と連携しながら中心市街地のにぎわい向上を目指す。

 庁舎棟はS造2階建て延べ8460平方m(賃借面積約8000平方m)、商業棟はS造2階建て延べ2万4002平方m、駐車場棟はS造2階・塔屋1階建て延べ6604平方mとする。

 庁舎整備支援業務は船場(東京都港区)が担当している。

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