柳田大橋を4車線化 宇都宮テクノ街道 5カ年で総事業費約66億円(栃木県道路整備課)

[2022/9/13 栃木版]

 県道路整備課は、主要地方道宇都宮向田線板戸大橋の4車線化事業着手を前に、県民の意見を募集するパブリックコメントを開始した。この事業は、柳田大橋周辺の慢性的な交通渋滞の解消に向けて整備したバイパス(宇都宮テクノ街道)のうち、暫定2車線で整備済みの板戸大橋の下流側に残る2車線分を整備することで、現道からバイパスへの交通転換を図るもの。事業期間は2023年度から27年度までの5カ年で計画し、総事業費には約66億円を試算している。

 この路線は、「とちぎの道路・交通ビジョン2021」で一般広域道路「宇都宮・水戸連絡道路」に位置付けられるとともに、交通結節点であるJR宇都宮駅から新4号国道や国道408号を横断し、鬼怒川左岸地域に位置する清原、芳賀、芳賀・高根沢などの大規模な工業団地群にアクセスする、本県の産業・経済活動を支える重要な路線となっている。

 しかしながら、現道(柳田街道)は柳田大橋周辺で朝夕を中心に慢性的な交通渋滞が発生し、通勤通学などの日常生活や物流などの産業・経済活動に大きな支障をきたしている。このため県は、02年度から新たな橋梁(板戸大橋)を含むバイパス整備(愛称:「宇都宮テクノ街道」)に着手し、19年3月までに全区間を暫定2車線(一部完成4車線)で、22年3月までに板戸大橋を除く約5.2kmを完成4車線で整備している。

 柳田大橋の周辺では、事業箇所前後の平出板戸工区の完成4車線整備が3月に、高規格道路「茨城西部・宇都宮広域連絡道路」宇都宮環状北道路の整備が7月にそれぞれ完了したほか、高規格道路「常総・宇都宮東部連絡道路」宇都宮高根沢バイパスの整備が27年度の完了を予定している。これら周辺の道路状況を踏まえ、今後のさらなる交通量増加に対応するため、暫定2車線のまま残る板戸大橋を早期に完成4車線化する。

 事業区間は、宇都宮市下岡本町~板戸町までの総延長1000mで、うち橋長は920m。標準幅員は全幅22.0m(車道3.25m×4、路肩0.5m×4、歩道3.5m×2)で、このうち今回整備する下流側の2車線分が11.0m(車道3.25m×2、路肩0.5m×2、歩道3.5m×1)となる。

 既に計画区間の用地を取得しているため、事業スケジュールは23年度に構造物詳細設計を策定し、工事を24年度から27年度までの4年間で実施する。総事業費の内訳は、測量設計費が約2億円、工事費が約64億円となっている。

 この事業に意見のある人は、9日から10月11日まで県県土整備部道路整備課整備調査担当へ意見を提出する。様式は任意となっており、住所、指名、電話番号を記載し、郵送やファックス、メールで送付する。問い合わせは、同担当028-623-2413まで。

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