年末にも総合評価で 水源振興拠点施設 概算事業費は約14億円(鹿沼市)

[2022/10/14 栃木版]

 鹿沼市は水源地域振興拠点施設整備事業で、施設整備工事に係る入札を12月末から2023年1月ごろに総合評価落札方式で実施する。市水源地域整備室によると、コア施設・食品加工場・サニタリー棟(2棟)の4施設の建設のほか、駐車場や温泉設備の整備なども行う。開札後は、3月の市議会で承認を受けた後、23年4月にも着工して24年2~3月ごろに完成させ、24年4月の供用開始を予定する。これら工事の事業費は、概算で14億円を見込んでいる。

4施設新築し温泉設備も整備

 上南摩町地内では、国と水資源機構が思川開発事業として南摩ダムの建設を進めており、県は水と緑の南摩の里整備事業でアスレティック施設や遊歩道・広場を整備する。あわせて市も、ダム周辺地域の影響緩和と市西北部地域の活性化を目的に、レストランやキャンプ場などの水源地域振興拠点施設を整備する。

 この施設は、南摩川沿いの敷地面積約5万平方mに整備する。敷地東側には調整池、サニタリー棟(B)などを配置し、南側にはキャンプサイト、サニタリー棟(A)を配置。北側には食品加工場や駐車場など、西側には多目的広場やコア施設などを配置する。

 実施設計は、風憬社・高野ランドスケーププランニング設計共同企業体が担当している。現在進めている敷地整備工事は、造成工事のほか▽市道の付替▽調整池築造▽雨水排水整備▽キャンプ場の芝生広場-などを実施している。

 コア施設は、木造平屋建て延べ床約1500平方mの規模とし、施設北側には舗装整備する駐車場(約80台)も設置する。コア施設内には温浴機能(露天風呂)、レストラン、店舗、体験コーナー、倉庫、トイレなどを設ける。施設東側に配置するレストランの西側にはエントランスデッキを配置し、エントランスデッキから施設中央にあるエントランスラウンジに連絡するように、縁側デッキも整備する。

 食品加工場は、木造平屋建て延べ床約200平方mで、地元産の食材の加工を行う。

 キャンプ場の付帯施設となるサニタリー棟は、A棟が木造平屋建て延べ床約70平方mで、炊事場やトイレなどの簡易な宿泊機能を設ける。B棟は木造平屋建て延べ床約120平方mで、炊事場やトイレなどのほか、シャワー室も設置する。今回の工事では、キャンプ場の砂利の園路や駐車場も整備する。

 水源地域振興拠点施設の敷地内では、調整池の北側で温泉を掘削しており、温泉を施設内で活用するための整備も今回の工事で行う。温泉をくみ上げる機械設備を設置するほか、コア施設に温泉を供給するため配水ポンプを設置し、施設まで連絡する配湯管も整備するとしている。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.