室内プール整備検討 貫太郎記念館の建設準備委発足へ(野田市)

[2022/11/30 千葉版]

 野田市の鈴木有市長は11月29日、市議会定例会における市政一般報告で、総合公園水泳場の替わりとなる室内温水プールの新設や、鈴木貫太郎記念館を既存施設の跡地に再建する方向で検討していることを明らかにした。新清掃工場建設候補地については、第二清掃工場隣接地での建設を断念、新たな建設候補地の選定を進める方針だ。

 総合公園水泳場については、改修に多額の費用がかかることなど、費用対効果という観点から廃止する。その一方で、市民アンケート調査の結果をふまえ、1年を通して利用できる室内温水プールの整備を検討する。整備にあたっては、将来的に学校の水泳授業の受け入れも視野に、施設の規模やコスト、PFIをはじめとする整備手法の検討も含めた調査業務を委託して実施する方向で検討する。

 総合公園トレーニングルームは、障がい者スポーツやエアロビクス、ヨガなど、多くのスポーツで利用できる「フリールーム」に変更する。

 新清掃工場建設候補地については、第二清掃工場に隣接する候補地での建設を断念せざる得ない状況であると判断した。洪水ハザードマップ改定で、より深く浸水する場所として見直されたこと、建設費の高騰、ごみの減量が計画通りに進んでいないこと、処理能力の見直しが必要であることなど、答申当時とは前提条件が大きく変化しているのが理由。新たな建設候補地の選定にあたっては、広域処理も選択肢の一つとして幅広く検討する。

 鈴木貫太郎記念館の再建については、現在の記念館が建つ場所に建て替えることが最もふさわしいと判断した。10月の説明会で地元関係者の理解を得られたことから、今後は、具体的な建設の検討を早急に進めるため、建設準備委員会を立ち上げる。

 関宿クリーンセンターの跡地については、既存の調整池と建屋跡地の周りに遊歩道を設置し、隣接する少年野球場の園路と接続。建屋跡地は多目的広場とするなど、来年度から整備に着手する。

 施設の老朽化対策については、包括管理業務の導入に向け事務作業を進めている。5年間の運用を前提に、公募型プロポーザル方式で提案を募る。23年1月に公募を開始し、24年度当初からの導入を目指す。市内業者が請け負っている小規模修繕は、市が直接発注する形態を継続する。

 公共施設のLED化は、現場調査が終了した学校はじめ、本庁舎、欅のホールなど37施設のリース方式によるLED照明化を図るとともに、未調査施設の実態を把握し、経済効果の高い施設から優先的に進める。リース期間は24年4月から10年間。補正予算案に債務負担行為を設定している。

 「高速鉄道東京8号線(八潮-野田市間)整備検討調査」については、第2回ワーキンググループ(WG)を11月18日に開催した。WGでは、沿線全体のまちづくりの方向性について、路線計画の基本的な考え方と前提条件の整理について検討、あらたに輸送需要予測に関する検討を追加した。今後は、23年2月に22年度第1回調査委員会を開催し、調査委員会として一定の結論が得られるように作業を進める。

 また、11月15日に県知事、21日に国土交通大臣に対し、それぞれ本人と面談のうえ要望書を手交した。

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