遊砂地工2件を追加 橋梁上部工は2橋一括(宮城南部復興の発注予定)

[2023/1/13 宮城版]
 東北地方整備局は11日付で発注予定を更新し、県内工事7件を追加した。3件は宮城南部復興事務所の工事で、うち2件が内川流域の遊砂地工事、残り1件が橋梁の上部工工事。いずれも施工場所が丸森町内となっており、3月までに一般競争入札で発注する。橋梁の上部工工事は、遊砂地の新設に伴って架け替えるPC橋の2橋分を一括発注する。

 遊砂地工事は、内川遊砂地(その1)工事と、新川遊砂地工事を追加した。内川のその1工事は、砂防堰堤1基の新設と護岸工の一式で、約60立方mの生コンクリートを使用する見込み。新川の工事は、砂防堰堤1基と帯工5基の新設や、護岸工の一式を施工する。生コンの使用見込み量は約2100立方m。

 2件とも概算工事規模は3億~6億8000万円で、工期が約5カ月。一般競争入札は2件の一括審査方式を予定しており、一般土木工事C等級の参加を可能とする。

 遊砂地はともに堰堤や床固め、帯工などを設けて整備する。計画規模を見ると、内川は最大延長が600m、最大幅が130m、貯砂量が約8万立方m。新川は最大延長が400m、最大幅が40m、貯砂量が約2万立方m。今回の工事は遊砂地の一部を造る工事で、新年度以降に残りの工事を別途発注する。

 丸森町では2019年の東日本台風で内川流域において土砂・洪水氾濫が発生し、甚大な被害を受けたことを踏まえ、国の直轄事業(特定緊急砂防事業)で砂防堰堤群や遊砂地を整備する。

 遊砂地は全部で3カ所に新設する。先行して五福谷川遊砂地の工事について一般競争入札(WTO)を公告しており、13日に開札する。3カ所とも2024年度までの全体完成を目指す。

 遊砂地の設計は建設技術研究所(東北支社・仙台市青葉区)、測量はダイワ技術サービス(仙台市宮城野区)、地質調査は地圏総合コンサルタント(仙台支店・仙台市青葉区)に委託した。

 遊砂地の新設に伴い、新川などに架かる飯塚橋、樋之元橋、岩下橋の3橋を架け替える。いずれも町道橋だが丸森町に代わって国が架け替えを担当する。

 発注予定に追加した上部工工事は、飯塚橋と樋ノ元橋の2橋分が対象。概算工事規模は2億~3億円で、工期が約6カ月。新しい橋は、飯塚橋が橋長25.9m、幅員6.2m、樋之元橋が橋長29.2m、幅員6.2mで、ともに単純ポストテンションPC床版橋。

 この2橋の下部工工事は「内川流域飯塚橋下部工ほか工事」として一般競争入札を公告済みで、30日に開札する。下部工形式は飯塚橋が直接基礎、樋之元橋が杭基礎となる。

 残る岩下橋は、橋長28m、幅員8.2mの1径間単純合成鋼鈑桁橋に架け替える。下部工工事は一般競争入札を公告済みで、30日に開札する。上部工工事は新年度に発注する予定。

 架け替えの設計業務は、飯塚橋を長大(仙台支社・仙台市若林区)、樋之元橋を中央コンサルタンツ(仙台支店・仙台市青葉区)、岩下橋を東京コンサルタンツ(東北支店・同)に委託した。

河川復旧4件を年度内発注 北上川下流

 同局が11日付で発注予定に追加した県内工事7件のうち、4件は吉田川の災害復旧工事で、北上川下流河川事務所が3月までに一般競争入札で発注する。いずれも昨年の7月豪雨で被害を受けた箇所を復旧する。

 4件のうち、2件は浅井地区(東松島市)の下流と上流で、矢板工や大型連結ブロックと根固めブロックの設置を行う。概算工事規模は2億~3億円。残り2件は二子屋地区(松島町)の下流と上流で、大型連結ブロックとかごマットの設置を実施する。概算工事規模は1億~2億円。

 入札は地区ごとの2件をそれぞれ一括審査方式によって発注する。工期は4件とも約10カ月。

 7月豪雨では浅井地区で背割堤護岸の損傷、二子屋地区で堤防7カ所の漏水が発生した。

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