ふれあいの森で民活 那須平成の森マスプラ 駒止の丘を展望エリアに(関東環境事務所)

[2023/2/1 栃木版]

 環境省関東地方環境事務所はこのほど、日光国立公園那須平成の森マスタープランを明らかにした。同プランによると、樹林地等の自然環境の維持管理、サインや標識等の設置などのほか、駒止の滝観瀑台・駒止の丘について展望エリアとしての活用を検討する。ふれあいの森の一部エリアについても、自由な遊びを体験できる空間として、民間活力の導入も視野に入れて新たに整備するとしている。

 日光国立公園那須平成の森は、2021年度に開園10周年を迎えたことから、施設の目指す方向性を取りまとめることとした。マスタープランの計画期間は、おおむね10年程度とする。

 自然環境の維持管理では、樹林地の計画的な維持管理を行うための(仮称)樹林地管理計画を、23~25年度にも策定する。同計画は、樹林のタイプや利活用の内容に応じてエリアを区分し、エリアごとに目標とする林型や維持管理(保全、萌芽更新、後継樹育成、刈り払いなど)のモデル的な維持管理を行う区域等を定める。

 利用に対する自然環境の保全では、対策として必要最小限のサイン設置等の対応などを挙げている。

 既存施設のうち、那須平成の森フィールドセンターは老朽化等に状況に応じて必要な更新等を行う場合に、脱炭素推進に資するよう高効率化等に努め、将来的には上下水道の整備も検討する。

 駒止の滝観瀑台・駒止の丘は、国立公園の一部であることや施設についての認知を促すため、標識等の新設を検討する。要望のある駐車場内へのトイレ設置は、当面は整備しないこととし、継続して検討する。

 ふれあいの森は、簡易なトレイル(短時間で元の環境に回復可能な刈り払い程度の整備)の新設を検討し、安全管理上必要最小限の標識類やコースロープなどを設置する。また、樹名板や解説板等の標識類の設置も検討する。学びの森も、簡易なトレイルの新設を検討し、横断排水等の簡易な施設は通常の維持管理の範囲内で適宜設置する。これらフィールドでは、火山噴火時の安全確保用として、既存あずまやを改修したシェルター整備も検討する。

 新たな施設・園地では、駒止の滝観瀑台・駒止の丘は展望エリアとしての活用可能性を調査検討し、調査結果に応じて通景伐採や展望地点の設定などを構想する。

 ふれあいの森でフィールドセンターに近接する一部エリアについては、施設を利用したことのない親子連れや若年層向けに、自由な遊びを体験できる空間として、民間活力の導入も視野に入れて新たに整備する。利活用内容、整備内容、事業化手法などは、意向把握調査を行った上で検討する。整備や利用にあたっては、一定の箇所に利用を集中させないなどの運用方法を、試行も踏まえて検討する。

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