児童相談所は3650平方m規模 基本設計まとまる(船橋市)

[2023/2/21 千葉版]

 船橋市は、新たに建設する児童相談所の基本設計をとりまとめた。南船橋駅南口にある市有地に、「児童相談所」と「一時保護所」の機能を備えた、RC造3階建て延べ3650平方m規模の施設を整備する。2023年度後半に施工業者を選定し、24年3月議会に工事請負契約議案を提出。24~25年度に施工、26年4月の開設を目指す。23年度予算案には、建設と監理費などとして、限度額26億3390万円の債務負担行為を設定している。

 整備予定地は、船橋市若松2丁目1番16。敷地面積3086平方m。用途地域は第一種住居地域。建ぺい率は60%、容積率は200%。高度地区は第二種高度地区。地区計画は南船橋駅南口地区計画。

 基本設計概要をみると、基本方針には▽快適な居住性への配慮▽プライバシーの確保▽職員が働きやすい執務環境──など7項目を設定する。

 敷地は、一般の来所者が出入りすることができる「一般区域」と、関係者のみが利用することができる「管理区域」に分け、「一般区域」は道路側からアクセスしやすい位置に、「管理区域」は建物正面から離れた人目に付きにくい位置に配置する。

 建物周辺から中が見えないよう、一時保護所出入口付近に目隠しフェンスを設置。高潮や洪水のリスクを考慮し、出入口に止水板を設ける。

 諸室は、児童相談所エリア面接室16室、集団面接室、一時保護所エリア居室、静養室、親子訓練室、心理療法室、学習室、体育室、中庭、屋上広場などを計画。一時保護所定員は32人とする。

 1階事務室は、児童相談所と家庭児童相談室の職員が連携しやすいよう、一体化したレイアウトとする。また、自由に遊べる「キッズコーナー」や交流活動やイベントに活用できる「親子交流スペース」を1階に設ける。一時保護所や防災備蓄倉庫、非常用発電機は、高潮や洪水の浸水リスクを考慮し、2階以上に配置する。

 基本・実施設計業務は、佐野建築研究所 (東京事務所・東京都渋谷区)が担当している。

 なお、同市では、児童相談所建設予定地の北側市有地を活用、民間活力の導入により、特別養護老人ホームを中核とした「地域の介護サービスの拠点」を整備することを検討。協議優先者として社会福祉法人ノテ福祉会(札幌市豊平区)を選定した。存続期間は、工事着手(6月ごろ)から73年度末までの50年以上を設定している。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.