保育所建替えが押上げ 過去最大規模/普通建設費に8.5億円(23年度予算案 宮城県 七ケ宿町)

[2023/3/8 宮城版]
七ケ宿町の2023年度予算案が7日、町議会3月定例会に提出された。一般会計は、前年度比15.7%増の29億5000万円を計上し、このうち普通建設事業費は同約2.6倍と大幅増の8億5250万円を配分する。関保育所の建て替えの建築工事費のほか、新規の防災備蓄倉庫新築事業や庁舎エレベーター新設事業に掛かる経費が押し上げ、同町過去最大の予算規模となった。

 一般会計は2年連続の増額編成。科目別では新規や大型事業により、総務費、民生費、消防費が前年度大きく伸びた。普通建設事業費は前年度当初を5億2650万円上回る8億5250万円を計上。これまで同事業費は18年度予算に賑わい拠点施設の整備などで一時7億円台と膨らんだものの、以来2億~3億円台を推移していた。

 目的別の主な歳出科目を見ると、民生費は予算を押し上げた関保育所の建て替え事業に工事費5億6166万円を計上。委託費には同事業の工事監理業務も盛り込んだ。

 関保育所は町唯一の保育所で、瀬見原102に位置する。築40年を経過し老朽化が進み、また利用園児の増加に伴い手狭となっている。そのため、敷地内に新しい保育所を木造平屋約630平方mの規模で建設する見通し。実施設計はアトリエe-CUBE(山形県山形市)が担当している。

 総務費の増額要因は、財産管理事業に計上した庁舎のエレベーター新設と、バイオセンター解体の2件の工事費計で6759万円。新規事業のエレベーターは、現在役場に未設置のため、バリアフリーの観点から1基(1~3階)整備する。併せて委託費に計2797万円を措置し、エレベーターの設計工事監理業務など14件を盛り込んでいる。

 消防費には災害対策事業に工事費9713万円を配分。町民プールの解体や、防災備蓄倉庫に関する建築と駐車場整備の3件に充てる。備蓄倉庫は役場裏にある老朽化した町民プールを廃止し、その解体跡地に建設する予定。倉庫には備蓄品のほか、災害時に対策本部となる役場庁舎の代替施設として機能できるよう会議室や通信設備も整える。

 このほか土木費には、地域担い手づくり支援住宅新築などに工事費5298万円、足沢橋(町道烏川線)の補修設計委託費443万円、町道湯原線の舗装修繕など3件に工事費として計817万円を計上している。

 特別会計では、公共下水道建設事業に工事費4200万円を計上し、マンホールポンプ場の電気設備更新や浄化センターの機械設備更新、マンホール修繕に充てる。委託費には1852万円を付け、下水道事業計画やマンホールポンプ場ストックマネジメント実施方針の策定を目指す。

■七ケ宿町 主な会計別予算案 23年度 (単位:万円)
会計区分 予算額 前年度比
(%)
 一 般 会 計 29億5000 15.7
 うち、普通建設事業費 8億5250 161.5
特別
会計
 簡易水道 8700 △16.3
 公共下水道 1億5200 △10.1
 七ケ宿ダム自然休養公園 1900 0.0
※1万円未満は切り捨て

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