平出板戸II期工区に着手 神子内橋修繕へ22億円 新年度予算概要 矢板駅周辺で都市構造再編(関東地整)

[2023/4/1 栃木版]

 国交省関東地方整備局は、2023年度国交省関係予算のうち、関東地方整備局の概要を明らかにした。配分事業費は1兆7224億円で、前年度から0.98倍の規模となる。本県では新たに、地域高規格ICアクセス道路で主要地方道宇都宮向田線の平出板戸II期工区に着手するほか、(仮称)足利スマートICへのアクセス道路となる県道(仮称)竜舞足利線と市道(仮称)足利スマートインター線に事業費を計上。橋梁長寿命化修繕計画では国道122号神子内橋(旧)、都市構造再編集中支援事業では矢板駅周辺地区にそれぞれ着手する。このほか、渡良瀬川河川改修事業による中橋の下部工や田川浸水対策の調節池整備、国道4号西那須野道路の歩道橋工事や電線共同溝工事などにも取り組んでいく。

 23年度の関東地方整備局配分事業費の内訳は、直轄が4630億円(対前年度1.02倍)、補助が4676億円(同1.02倍)、交付金が7918億円(同0.93倍)となる。このほか、公共工事の施工時期の平準化などのための国庫債務負担行為(ゼロ国債)として、465億円が配分されている。

 主要事業を見ると、「国民の安全・安心の確保」に関しては流域治水の本格的実践を図るほか、総合的な土砂災害対策の加速化・強化、持続可能なインフラメンテナンスの実現、通学路の交通安全対策の推進などを図る。

 また、「社会経済活動の確実な回復と経済好循環の加速・拡大」では効率的な物流ネットワークの早期整備・活用など、「豊かで活力ある地方創りと分散型国づくり」では地域・拠点の連携を促す道路ネットワークの整備などを推進。このほか、防災体制の強化・災害復旧の推進や、生産性向上や働き方改革の推進などにも取り組む。

 補助事業の新規事業箇所は、道路関係が地域高規格ICアクセス道路補助制度で常総・宇都宮東部連絡道路へのアクセス道路となる主要地方道宇都宮向田線の平出板戸II期工区に4000万円を予算化。スマートICアクセス道路補助制度では、(仮称)足利スマートICへのアクセス道路となる県道(仮称)竜舞足利線と、市道(仮称)足利スマートインター線にそれぞれ2000万円を配分する。

 また、道路メンテナンス事業補助で栃木県橋梁長寿命化修繕計画の国道122号神子内橋(旧)に22億0600万円、踏切道改良計画事業補助制度で日光線第278号踏切道(栃木市)に100万円を計上した。このほか都市関係では、都市構造再編集中支援事業で矢板市の矢板駅周辺地区に4億2100万円などを配分している。

 県内の主要事業を見ると、河川事業では流域治水を推進するため、渡良瀬川河川改修事業に事業費7億2000万円を予算化した。23年度は足利市野田町地区で堤防整備を実施するほか、佐野市村上町地区と足利市奥戸町地区で低水護岸、河道掘削などを実施する予定。また足利市通二丁目・南町地区では、中橋の架け替えのための橋梁下部工整備を実施する。

 利根川水系直轄砂防事業は事業費33億円を確保して、日光市の華厳上流砂防堰堤、荒沢砂防堰堤群などの整備を実施する。同事業の渡良瀬川流域でも、23年度は日光市などで仁田元川砂防堰堤改築を整備するほか、群馬県みどり市などで花輪床固群を整備するため11億9000万円を予算化した。

 補助事業の利根川水系田川浸水対策重点地域緊急事業は、事業費15億5000万円で23年度は用地買収や調節池整備を実施する。

 道路事業は、国道4号西那須野道路に6億9000万円を確保して、23年度は調査設計、公共補償、歩道橋工事、電線共同溝工事を実施する。国道4号矢板拡幅は、調査設計や用地買収などを実施する予定で、事業費4億1000万円を確保した。同じく国道4号の矢板大田原バイパスは、事業費2億1000万円で23年度は調査設計を実施する。

 国道4号の栃木4号交通安全対策は、小山市粟宮地先の延長1・4km区間で歩道を拡幅する。23年度は調査設計、用地買収、工事を実施する計画で、1億3000万円を予算化した。国道4号下野市薬師寺電線共同溝は、下野市薬師寺から下石橋までの延長約3・1kmの電線共同溝整備事業で、23年度は2億円を盛り込んで本体工事を実施する。

 権限代行による国道121号日光川治防災は、日光市五十里から同市川治温泉川治までの延長3・4kmの防災対策事業となる。23年度は調査設計を実施する予定で、事業費3億2000万円を確保している。

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