日光東沢で緊急防災 治山事業75カ所に18億円(県森林整備課)

[2023/4/18 栃木版]

 県環境森林部森林整備課は本年度、75カ所の治山事業を予定し、総事業費に18億3200万円を見込んでいる。内訳は、国庫補助事業が8市4町の47カ所、県単事業が9市3町の28カ所となる。国庫補助では、新たに緊急防災減災対策総合治山事業の切下沢(日光市)や山地災害重点地域総合対策事業の入野沢(那珂川町)で事業着手するほか、復旧治山事業で辰巳沢(鹿沼市)の整備を本年度から4カ年で実施する。また県単事業は、種入(栃木市)や東荒川(矢板市)、蓑沢外(那須町)の整備を計画する。

 主な国庫補助事業の新規事業は、緊急防災減災対策総合治山事業を日光市の東沢で2023年度から26年度まで4カ年で行う。総事業費は5億1500万円で、谷止工16基と護岸工80m、資材搬路490mを予定。本年度は切下沢で谷止工を2基、東沢本流で護岸工72mを実施する予定となっている。24年度以降には、盲沢、下馬返沢、馬返沢、赤井原で事業を実施する。

 山地災害重点地域総合対策事業では、那珂川町の入野沢で総事業費3億1700万円を投じ、24年度までの2カ年で事業を実施する。谷止工を6基と流路工を9m、山腹工0.12haを計画し、本年度は入野沢で谷止工2基、石畑沢で谷止工1基、鍋沢で谷止工2基と流路工9m、一の沢上流で山腹工0.08haを予定。また、大犬倉沢で測量設計業務を委託する。

 復旧治山事業では、鹿沼市の辰巳沢を26年度までの4カ年の計画で、谷止工6基と資材搬路200mを計画し、総事業費は1億8000万円とした。今年度は谷止工2基と資材搬路200mを予定する。

 予防治山事業は、宇都宮市の地極沢で25年度までの3カ年で予定し、総事業費は8400万円。谷止工4基を計画し、今年度は測量設計業務委託を行う。このほかに佐野市の坂和で谷止工2基を計画している。

 林地荒廃防止事業では鹿沼市の三春沢で谷止工1基を、機能強化・老朽化対策事業では塩谷町の黒沢で谷止工補修として、副ダムと根継工を、それぞれ単年度で予定している。

 県単事業は、新規で栃木市の種入の流路工25m、矢板市の東荒川で山腹工0.02ha、那須町の蓑沢外で森林整備として下刈1.8haを計画している。このほかに昨年度からの継続事業で、熊の鷹沢(宇都宮市)、荒裂(鹿沼市)、切下沢(日光市)で流路工を行う。

 主な治山事業は次の通り。(▽箇所名・市町=事業内容、新規は▼)

 《国庫補助》
【復旧治山】
▽大日向(宇都宮市)=山腹工
▽小柴沢(佐野市)=谷止工
▼辰巳沢(鹿沼市)=谷止工
【山地災害重点地域総合対策】
▼入野沢(那珂川町)=谷止工
【予防治山】
▼地極沢(宇都宮市)=谷止工
▼坂和(佐野市)=谷止工
▽関山(那須町)=谷止工
【緊急防災減災対策総合治山】
▼切下沢(日光市)=谷止工
【林地荒廃防止】
▼三春沢(鹿沼市)=谷止工
【機能強化・老朽化対策】
▼黒沢(塩谷町)=谷止工補修

 《県単》
【治山事業】
▽熊の鷹沢(宇都宮市)=流路工
▼種入(栃木市)=流路工
▽荒裂(鹿沼市)=流路工
▽切下沢(日光市)=流路工
▼東荒川(矢板市)=山腹工
▼蓑沢外(那須町)=森林整備

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