古河署で実施設計 主要事業 竜ケ崎署と稲敷署は改修(県警察本部)

[2023/5/31 茨城版]
 県警察本部の当初予算(警察費)は、対前年度当初比で0.5%増の626億2516万円となった。このうち、投資的経費には56億2500万円を確保。主な事業には、古河署の移転・改築に向けた実施設計委託料や、竜ケ崎署と稲敷署での改修工事費、交番4所の建設工事費、本部庁舎窓際空調機更新工事費、各署の設備更新工事費などを盛り込んだ。

 当初予算が前年度と比較して増加となったのは、職員給与や財産維持管理費、警察施設改修費の増加と、退職手当の減少が要因となる。また、予算の内訳は、職員給与費などの人件費が76.6%、次いで活動経費などの一般行政費が14.4%、警察施設整備費などの投資的経費が9%となる。

 建設業関連の事業費をみると、警察署等建設整備費に10億8103万円を計上。主なものでは、古河警察署の移転・改築を実施していく。

 このうち、古河警察署の移転・改築では、本年度に実施設計や用地取得に着手する。この事業は古河市旭町に位置する既存施設の老朽化や狭あい化、拠点機能の強化などを理由に移転・改築を行うもの。移転場所は、古河駅東部土地区画整理事業地内の約1.5haとなる。敷地内には庁舎棟と車庫・倉庫棟、公舎棟を整備する。施設の構造・規模はRC造3階建て、延べ約6480平方mとなる。このうち、庁舎棟は約5120平方mを想定。なお、基本設計は楠山・つくば建築JVが担当した。

 実施設計については、19日から公募型競争入札の手続きを開始している。7月13日にも設計業者を決定する予定。年度内にも実施設計をまとめ、24-26年度の3カ年で建設工事を実施する見通しだ。

 警察施設改修費には13億8965万円を確保した。この事業は長寿命化の観点を踏まえて、警察施設の計画的な改修を行うもの。本年度には本部庁舎窓際空調機更新工事や、警察署内外装改修・設備更新工事、警察署非常用発電設備改修・止水板設置等浸水対策工事などを予定する。

 このうち、内外装改修は竜ケ崎署と稲敷署、空調機改修は水戸署、発電機更新は日立署、給排水改修と電気設備改修は筑西署で予定している。なお、竜ケ崎署の改修工事はすでに公告となっており、予定価格は3億9410万円に設定。開札日は6月20日を予定する。

 交番・駐在所等建設整備費には3億2758万円を予算化した。この事業は交番・駐在所の計画的な建て替えを行うもので、本年度は交番2所の設計と、交番4所の建設工事を予定している。

 このうち、建設工事では末広町交番(水戸市)と真鍋町交番(土浦市)、茎崎交番(つくば市)、大町交番(結城市)の4所で実施していく。なお、真鍋町交番と茎崎交番の工事については、すでに公告となっており、開札日は真鍋町交番が6月15日、茎崎交番が16日を予定する。残る2件の建設工事についても、第1四半期に一般競争入札で発注する見通しだ。

 交通安全施設整備費には25億3585万円を計上。この事業は交通事故を防止するとともに、交通事故死者数を減少させるために、重点的・効果的な整備を行うもの。本年度は信号機新設36基や、信号制御機更新329基、道路標識・標示などを予定する。

 安全安心まちづくり推進事業費には7369万円を確保した。この事業では街頭防犯カメラの設置に対する支援やニセ電話詐欺などの検挙活動の強化を行う。このうち、防犯カメラの設置支援では、市町村へ120台分、自治会へ30台分の設置を補助する。補助額はいずれも2分の1とし、上限額は1台あたり30万円に設定している。

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