押切・湊橋の取付橋、予備設計に着手(千葉県)

[2023/6/8 千葉版]
 千葉県葛南土木事務所は、市川市で旧江戸川に新設する押切・湊橋(仮称)について、取付橋梁の予備設計に着手する。渡河部までの延長145mが対象で、橋梁の形式を比較検討し、とりまとめる考えだ。用地取得などを進め、2026年度の着工を目指している。

 県道王子金町市川線上に計画されている押切・湊橋は、旧江戸川に架設し、市川市押切地区と東京都江戸川区江戸川1丁目を結ぶ橋梁。東京都と共同で整備する計画で、総延長は約800m。幅員は渡河部15m、一般部26mとする。

 道路規格は第4種第1級で、設計速度は時速40kmと設定。全体事業費は120億円を見込む。県道市川浦安線に接続する市川市押切地区から行徳街道をオーバーパスし、旧江戸川渡河部までの延長約400m区間を本県が整備していく。

 県葛南土木事務所は、県単道路改良委託(仮称押切・湊橋取付橋予備設計)について、委託先を総合評価方式で選定する一般競争入札を公告した。上部工や下部工、基礎工を比較検討し、最適な橋梁形式を決定するともに、概算工事費を算出する。履行期間は210日間。

 入札参加資格として、県建設工事等入札参加業者資格者名簿の土木関係建設コンサルタント業務に登載されていることや、県内に本店や営業所があることのほか、履行実績などを求めている。19日まで資格確認資料や技術資料、7月25日~26日に入札書をそれぞれ受け付け、27日に開札する。

 江戸川や旧江戸川の都県境区間では、市川橋から今井橋まで約8kmに渡り、一般道路の橋梁がない状況だ。首都圏の人口集中地区における直轄河川で、橋梁間隔が最長となっている。

 押切・湊橋は、今井橋から上流側に約2km、市川橋から下流側に約6kmの位置に計画されている。橋梁が限られていることから交通が集中し、慢性的な交通混雑が発生していることや、災害時の避難や救助・救援活動の支障となっていることから、新たな橋梁の整備が求められている。

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