調整池5・6万立方mを整備 関宿地域の雨水対策(野田市)

[2023/6/16 千葉版]

 野田市下水道課は、関宿地域の「阿部沼第1排水区」で大雨に備え、雨水対策に取り組んでいる。第3号調整池が今月稼働したほか、あらたに第1号調整池の拡張工事に着手。今後、第2号調整池を新設する予定で、完成時の貯留量は合わせて5万6100立方mとなる。調整池をつなぐ雨水幹線も順次整備する。

 阿部沼第1排水区は、江戸川左岸に位置し、親野井(おやのい)地区や木間ケ瀬地区で、台風や集中豪雨のたびに道路が冠水、浸水被害が発生している。そこで、調整池を3カ所に整備、周辺の道路側溝や排水管からの雨水を一時貯留。自然流下方式により雨水幹線を経由して下流の六丁四反(ろくちょうしたん)水路に放流することで浸水被害を軽減する。

 今月完成した「阿部沼第3号調整池」は、親野井地区のひがし台団地北側に位置。貯留量3600立方m。コンクリート底版。

 関宿中央小学校の東側に位置する「阿部沼第1号調整池」は、いちいのホール周辺などの浸水対策のため、今年度から拡張工事に着手。貯留量を8000tから2万3100tに引き上げる。

 市では、止水に必要な鋼矢板200枚の打設など、「阿部沼第1号調整池築造工事(その1)」の施工業者を選定する一般競争入札の手続きを進めている。工期は2024年1月まで。

 貯留量2万9400立方mの第2号調整池は、用地の買収を進め第1号調整池の上流部に新設。3つの調整池をつなぐ阿部沼1号幹線1kmと同2号幹線2kmの整備も予定している。

 第3号調整池の整備に伴う築造工事(その1~その3)は上原建設工業、排水ポンプ設置工事は布川産業、排水管渠布設工事は谷中組が担当。

 第1号、第3号調整池の設計は極東技工コンサルタント、第2号調整池の設計はコーセツコンサルタントに委託した。

 なお、関宿高校周辺では管理課が、六丁四反水路右岸側調整池4万2000立方mの整備を進めており、年度内に完成する。今後、水路左岸側(高校北側)にも1万8000立方m規模の調整池を整備する予定で、完成時の貯留量は2つの調整池を合わせて6万立方mとなる。

 右岸調整池の築造工事は田村興業、設計はサンコーコンサルタントが担当。

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