市民球場に52億円 日立駅の人道橋撤去で委託料(日立市補正)

[2023/6/20 茨城版]
 日立市は定例市議会に、32億1879万円を追加して総額を764億6328万円とする一般会計補正予算案(補正第2号)を提案する。主なものでは、運動公園野球場再整備事業費として総額52億0406万円の3カ年継続費(23-25年度)を設定した。市民球場改築工事の契約案は12月定例会に提案する見通し。土木費では、横断歩道橋改修事業費として総額6億1620万円の4カ年継続費(23-26年度)を確保し、日立駅東跨線人道橋の撤去工事を委託する。

 市民球場の改修計画は、施設の老朽化や狭あい化などから改修や改築工事を行うもの。さまざまな課題を受け、17年度に策定した長寿命化計画では、メインスタンドや内野スタンドなどの主要施設や各トイレなどが10年以内に更新が必要とされ、改築も視野に入れた規模拡大を計画した。

 20年度には基本計画を策定し、整備の方向性を決定。21年度には、プロポーザルで選定したINA新建築研究所(東京都文京区)と基本設計の契約を結び、22年度には実施設計をまとめた。

 施設規模は、グラウンドを両翼100m(旧92m)、中堅122m(旧120m)の人工芝仕様に拡大する。

 工事では、19年度に整備したスコアボードを活用しながら改修工事を行い、必要な部分で改築を進める。また、老朽化が進んだメインスタンドと内野スタンド(鉄骨部)は、改修や増築による整備が難しいことから改築し、ユニバーサルデザインに基づき観覧席と諸室の一体的な整備を行う。改築規模はRC造一部S造SRC造3階建て、延べ約9730平方mとし、これにより観覧席は約1万5000人程度(旧1万2000人)に増設する。このほか、安全な施設利用を図るための飛球対策用防球ネット整備や、夜間利用が可能となるよう照明設備の設置、都市公園機能の拡充としてふれあい広場やウォーキングコースの整備も行う。

 工事は、解体工事から着手し、メインスタンドの改築やフィールド拡張などを進めていく。工事契約案は12月定例議会に諮る方針だが、解体工事については先行して別途発注することも想定し、今後検討を進める。順調に進めば、25年度中に工事を完了させて、26年度からの供用開始を目指す。

 このほか、日立駅の北側に位置する日立駅東跨線人道橋を解体し、機能をエスカルロードに集約する。この人道橋は1972年に完成したが、老朽化などから、JR東日本に委託して撤去工事を行う。機能を集約するエスカルロードには、エレベーターの新設を計画し、設計委託料も予算化している。

 日立地区産業支援センターでは、補助採択に伴い、太陽光発電設備の設置へ実施設計委託料616万円を予算化。日立駅前再活性化事業では、総額2億2177万円の補助金を計上し、日立駅前大型商業施設「ヒタチエ」のパークレット整備費などを支援する。

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