女沼川で橋梁工事 主要事業 国道354号境岩井BPを推進(県境工事)

[2023/6/21 茨城版]
 県境工事事務所(塙広実所長)はこのほど、本年度の主要事業をまとめた。それによると、道路事業では国道354号境岩井バイパスや国道354号古河境バイパス、国道125号古河拡幅などを推進する。河川事業では女沼川で河川改修工事や橋梁下部工事、橋梁上部工事を行う。このほか、芽吹大橋では耐震補強を実施していく。

 主な事業のうち、国道354号は群馬県高崎市から埼玉県を経て、鉾田市に至る県南西部地域を横断する重要な広域幹線道路。同事務所管内では古河市と境町、坂東市を通過するとともに、沿線周辺には既存の工業団地のほか、新たな工業団地の計画が進められており、圏央道と連携し、企業の物流ルートとして期待されている。

 国道354号境岩井バイパスでは、町道1-3号線から現道の国道354号までの延長4500mで道路工事を進めている。同バイパスは、境町市街地における交通渋滞の緩和や圏央道のアクセス道路として整備する。01年度から整備に着手し、圏央道境古河ICに接続する結城野田線から若境線までの2000m区間を優先整備区間として、暫定2車線で整備を進めている。

 このうち、結城野田線から境町道までの940m区間は圏央道の開通にあわせて15年3月に供用。さらに、20年7月には境町蛇池から境町山崎(ふれあいの里)までの約800m区間の供用となった。

 本年度は道路改良舗装工事を予定。全体計画は延長6300m、幅員25m(4車線)で、総事業費は暫定2車線で110億円と試算。事業の進捗率は22年度末で87%となる。

 国道354号古河境バイパスでは現在、構造物の設計を進めるとともに用地取得を行っている。同バイパスは新4号国道と結城野田線を連絡する道路で、18年度から事業に着手した。本年度は用地取得と設計を行う。全体計画は延長3200m、幅員25m(4車線)とし、総事業費は暫定2車線で70億円に設定。進捗は20%となっている。

 国道125号古河拡幅では、国道4号から国道125号現道までのバイパス区間の延長700mの道路整備を進める。一方、国道125号現道を拡幅する区間の延長700mでは、用地取得と構造物の設計を進める。この事業は古河市の市街地における慢性的な交通渋滞の緩和と、事業区間の一部で古河市が施行する「古河駅東部土地区画整理事業」と連携し、道路整備を進めるもの。本年度は用地取得と設計を予定する。全体計画は延長1400m、幅員25m(4車線)となり、総事業費は36億円とする。進捗状況は74%となる。

 結城坂東線バイパスでは、残る1900m区間で道路工事を進めている。この事業は坂東市の市街地における交通渋滞の緩和や、圏央道のアクセス道路として整備を進めるもの。06年度から整備に着手し、17年2月までに延長1100mで供用を開始した。本年度は道路改良舗装工事を実施していく。全体計画は延長3000m、幅員16m(2車線)で、総事業費は34億円に設定。進捗率は83%となる。

 西関宿栗橋線歩道整備では、残る約220mで歩道整備を進める。同線は新4号国道のアクセス道路であるため、交通量が多い状況にある。特に小福田地区には歩道がなく、歩行者らが危険を感じながら通行しているという。そこで、県では18年度から歩道整備に着手し、21年度に約100mの供用を開始した。本年度は歩道整備工事を進めていく。全体計画は延長320m、幅員2.5m(歩道)で、総事業費は1億円に設定。進捗状況は59%となっている。

 河川関連では、女沼川で21年度から「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」を活用し、先行整備区間の残る1600mの整備を進める。女沼川河川改修事業は、下流部の堤防越水や、上流域における市街地の浸水被害を防ぐことを目的とする。事業区間は5500mとなり、このうち下流部3700mを先行して整備を進めている。本年度は河川改修工事と橋梁下部工事、橋梁上部工事を実施する。総事業費は95億円に設定。進捗は65%となる。

 芽吹大橋では耐震補強を進めている。本年度も引き続き橋脚(P2)のコンクリート巻立工事を行う。同橋は坂東市と千葉県野田市を結ぶつくば野田線の利根川に架かる橋梁。災害時におけるライフラインの機能確保のため、耐震化を実施していく。全体計画は延長535.9mで、総事業費は14億円。進捗率は40%となっている。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.