台風13号の浸水被害 下水道施設を本復旧へ (千葉県茂原市)

[2024/1/12 千葉版]
 千葉県茂原市は、台風13号に伴う大雨により、浸水被害を受けた下水道施設の本復旧に乗り出す。国による災害査定が近く始まる予定。2023年12月補正予算では災害復旧工事の債務負担を設定している。川中島終末処理場については、本復旧の完了までに2カ年程度かかる見通しだ。

 下水道事業会計補正予算では、川中島終末処理場等災害復旧工事委託について、25年度までに限度額13億3000万円の債務負担を設定。工事は日本下水道事業団に委託する方向で検討している。

 対象となるのは、台風13号で浸水被害を受けた川中島終末処理場、町保ポンプ場、道目木ポンプ場の3カ所。このうち川中島終末処理場では、一宮川や阿久川から雨水が流れ込み、施設全体が最大80cm程度浸水したという。

 市下水道課によると、来週にも災害査定を受ける予定。工期は2カ年程度を想定しており、25年度までの完了を目指す。災害復旧と併せて、被災のメカニズムなどを踏まえ、耐水化なども検討していく考えだ。

 23年9月22日に専決処分した補正予算では1億9900万円を確保し、被災した下水道施設の応急復旧を進めている。

 23年9月の台風13号では、県内で線状降水帯が発生し、一宮川中流域の茂原市で記録的な降雨を観測。一宮川流域の河川が氾濫し、甚大な浸水被害が発生した。浸水面積は1554ha、浸水戸数は2061戸に及ぶ。

 県は一宮川流域の浸水被害を検証する会議を発足。有識者などで構成する2つの検証会議で、浸水被害のメカニズムや工事の管理体制などの検証を進めている。

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