基本構想案を公表 新守谷駅周辺でバリアフリー化(守谷市)

[2024/1/18 茨城版]
 守谷市は新守谷駅周辺地区バリアフリー基本構想案をまとめ、同案に対するパブリックコメントを実施している。この計画は、道路をはじめとする周辺施設の老朽化などを受けて、新守谷駅周辺土地区画整理事業による市街地整備に合わせて24-33年度の10年間でバリアフリー化を進めるもの。新守谷駅西側の約8.2haを重点整備地区に設定し、駅や道路、建築物などのバリアフリー化をソフト事業と合わせて進めていく計画だ。

 新守谷駅周辺地区では、駅や周辺市街地が整備されて約40年が経過し、道路などの施設の老朽化が進行している。バリアフリー化も不十分で、駅や主要施設への経路を一人で移動できる仕様にはなっていないという。こうした状況を受け、将来的に駅周辺の人口が減少することも見据え、現在検討が進められている新守谷駅周辺土地区画整理事業による新市街地整備に合わせ、バリアフリー化を進めることを検討することとした。基本構想では、人々が快適に安心して暮らすことができる生活環境整備を進めることで、まちの魅力を高め、人々を引きつけ、居住地として選ばれるまちを形成することを目指すとしている。

 バリアフリー化の目標には、「誰もが外出を愉しめ、いつまでも幸せに暮らし続けるまち」を掲げ、▽新守谷駅や周辺施設へスムーズに移動できるバリアフリー化▽今ある道路等をよりよく保つバリアフリー化▽心のバリアフリーの推進──の基本方針を定めた。新守谷駅や周辺施設へのスムーズな移動では、誰もが一人でも新守谷駅へアクセスし利用ができるバリアフリー化に取り組み、ルート上にある施設についても快適に利用できるよう関係者間で連携の上、バリアフリー化に取り組むとした。今ある道路などをよりよく保つ方針では、新守谷大通りをはじめ、既に整備された道路等を将来にわたって活用できるよう、必要に応じて改修を行い、長く使い続けられるように適切な維持管理に取り組むとしている。

 施策推進にあたっては、重点整備地区を設定した。駅や周辺施設のバリアフリー化を進めることで、これまで駅を利用できなかった者が駅や周辺施設を利用できるようにするため、駅を起点として徒歩圏(500-1000m)に位置している生活関連施設と、駅と施設を結ぶ生活関連経路を踏まえ、それらを相互に結び、徒歩などで移動できる区域を指定している。

 具体的な生活関連施設には、守谷久保ヶ丘郵便局や取手警察署久保ヶ丘交番、文化会館、守谷テラス、新守谷駅を設定し、生活関連経路には、北守谷板戸井線(新守谷大通り、延長920m)、市道2025号線(延長90m)、駅前歩道橋(延長120m)、新守谷駅駅前広場(面積6300平方m)、国道294号(延長20m、横断歩道部分)、きずな橋(延長95m、新守谷駅自由通路線)などを指定している。

 事業の推進には「特定事業」を位置づけ、特定事業の実施事業者は、バリアフリー関連の法令や基準に即した特定事業計画を策定し、実施していく。実施時期は3つに分類し、「今後5年以内に実施を目指す事業」には、守谷板戸井線(新守谷大通り、文化会館前~新守谷駅入口間)の有効幅員の確保(ボラード横)、駅前歩道橋の2段手すり設置と柱の視認性向上(景観形成事業)、文化会館のスロープ改善、守谷久保ヶ丘郵便局の駐車場改修と段差解消、視覚障がい者誘導用ブロックの補修、守谷テラスの改修などを挙げている。

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