末端給水事業体の統合 九十九里で計画策定へ (千葉県)

[2024/1/24 千葉版]
 県は23日、県内水道の統合・広域連携について、末端給水事業体の取り組み状況を明らかにした。県内では7ブロックで統合・広域連携の検討を進めており、九十九里ブロックでは、年度内に基本計画の素案を策定する。県は職員派遣や財政支援などを実施し、検討を加速させる考えだ。

 県水道事業運営審議会(会長・滝沢智東京大学大学院教授)で県総合企画部水政課が報告した。人口減少が見込まれる中、将来にわたり水を安定供給するため、水道事業体の経営健全化、技術の確保、施設の更新などの課題を解決する必要があるが、個々の取り組みでは限界がある。

 そのため、現在の水道用水供給事業体と、その構成市町村の枠組みを基本に、県内8ブロックを設定し、統合が完了している君津以外の7ブロックで統合・広域連携の検討を進めている。

 九十九里ブロックでは、年度内に基本計画の素案をとりまとめる。「経営の一体化」により事業体間の格差を解消し、事業統合を目指す。南房総ブロックでは安房、夷隅両地域で統合協議会を設置し、事業統合の検討を本格化している。

 東総ブロックでは、管理の一体化案を検討するとともに、用水供給事業との垂直統合の可能性についても検討する。香取ブロックでは、施設の共同化について、香取市簡易水道との統合に関する計画の進ちょく状況を踏まえて検討していく。

 北千葉ブロックと印旛ブロックでは、管理の一体化案について、地域の実情を踏まえ、検討を継続。京葉ブロックでは、ブロック内の11市と県企業局とともに経営の安定に資する取り組みを検討・協議している。

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