現道拡幅と電線地中化 中郷八木岡線 来年度から事業に着手(県都市整備課)

[2024/1/24 栃木版]

 県都市整備課は2024年度から、宇都宮都市計画道路3・4・306号中郷八木岡線(県道つくば真岡線)の荒町工区で、現道拡幅および電線地中化事業に着手する。現状の幅員7mを16mにまで拡幅し、両側歩道と自転車通行帯を設けるとともに、電線共同溝を設置して電線類を地中化する事業で、事業箇所は真岡市荒町から田町までの延長約340mが対象。事業期間は30年度までの7年間で、総事業費は約11億円を見込む。この事業に関連し、真岡市では道路拡幅の用地創出に向けて、個人施行型土地区画整理事業を計画している。

 都計道中郷八木岡線は、真岡市中郷地区から市の中心市街地を通り八木岡地区で国道294号につながる、都市の骨格を形成する重要な路線。周辺には二次救急医療機関の芳賀赤十字病院や市役所、小学校などが立地し、日常生活に欠かせない路線でもある。

 しかしながら、事業区間は真岡小学校の通学路であるにもかかわらず、狭あいで歩道が整備されていない。道路敷地内に立ち並ぶ電柱が歩行者の通行の支障となり、車両と歩行者が混在して通学する児童が危険にさらされている。また災害発生時には、電柱の倒壊による交通障害が発生する恐れもある。

 このため県は、この区間の現道を拡幅し歩道を設置することで、安全で円滑な通行空間を確保するとともに、電線類を地中化して都市防災機能の強化を図る。また、事業区間を含めた真岡市の中心市街地では、市が「中心市街地リノベーション事業」を進めており、一体となって中心市街地の活性化に寄与する。

 事業の内容は、ルートなど都市計画道路3・4・306号中郷八木岡線と整合した、現道を拡幅する計画。総延長は340mで、現況7mの幅員(車道5m、路側帯1m×2)を16m(車道3m×2、歩道3.5m×2、自転車通行帯1.5m×2)まで拡幅し、あわせて電線地中化を実施する。道路詳細設計は、富貴沢建設コンサルタンツ(宇都宮市)が担当した。

 事業期間は、24年度から30年度までの7年間で、このうち測量設計を24・25年度の2カ年で、用地取得を25年度から27年度までの3カ年で実施。工事は、27年度から30年度までの4カ年を予定する。

 事業費は、測量設計費が約1億円、用地補償費が約7億円、工事費が約3億円の計11億円を見込み、国費で55%、県費で45%を負担する。無電柱化で浅層埋設、小型ボックスなど低コスト手法を活用するほか、再生材の利用や建設発生土の公共工事間流用に努めて、コスト縮減を図るとしている。

 なお真岡市は、この道路拡幅の用地創出に向けた個人施行型土地区画整理事業を計画している。久町通りの荒町寿町交差点から田町交差点まで、延長340mの西側沿いに面積約1haの区画整理事業を実施し、土地の区画を整え移転・除却や減歩することなどで用地を創出する。事業計画案は、23年度と24年度の2カ年で策定する。

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