終末処理センター建て替え 規模など2024年度にも方向性(我孫子市)

利根川そばの終末処理センター

利根川そばの終末処理センター

[2024/1/31 千葉版]

 我孫子市は、し尿・浄化槽汚泥を処理する「終末処理センター」の建て替えを検討している。現行施設を今の処理量に応じた能力の施設に建て替えるのか、最低限の処理機能を有した処理施設に建て替え、公共下水道に放流するのかを検討し、早ければ2024年度中にも方向性を決定、26年度に基本設計に着手することにしている。

 利根川そば古戸地区に位置する終末処理センターは、1964年に竣工した。し尿や浄化槽汚泥処をバキュームカーで搬入し、処理後の処理水は利根川に放流。脱水助剤としてモミガラを混ぜて水分を搾った含水率約65%の脱水ケーキは、クリーンセンターで焼却処分している。

 敷地面積は1万1175平方m。延床面積は1209平方m。処理方式は脱水濾液処理方式。1日当たりの処理能力160キロリットルに対して、1日平均の処理量は38.7キロリットル(2020年)。終末処理センターの処理量は公共下水道の普及に伴い減少する見込みで、大幅なオーバースペックになっている。

 そこで、22年度に「我孫子汚水適正処理構想見直し及び我孫子市終末処理センター下水接続に係る検討業務」を日本水工設計(東京都中央区)に委託、共同処理の実現性など処理方法を検討した。

 最低限の処理機能を有した施設に建て替え、汚水を公共下水道に放流する場合は、県で管理する手賀沼終末処理場(我孫子市相島新田)で処理することを想定しており、今後、共同処理などの検討結果をふまえ、より経済性の高い処理方法を早期に定めることにしている。

 なお、敷地内に残る汚泥燃料発電プラントについても、終末処理センターの更新に合わせて、その取り扱いを検討する。同プラントは1981年5月に完成、97年12月に廃止した。その後、解体を検討したものの、アスベストやダイオキシン類の対策に多額の費用がかかることから見送った経緯がある。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.