児童クラブに4.9億円 当初予算 中央公民館で大規模改修(阿見町)

[2024/2/10 茨城版]
 阿見町(千葉繁町長)は8日、24年度当初予算案の概要を発表した。一般会計は総額211億4400万円で、過去最大規模だった23年度当初から12.3%の増額となっている。主な事業では、本郷小学校の児童クラブの着工へ4億9354万円を確保するほか、曙アパート2号棟長寿命化工事に3億0610万円、中央公民館大規模改修事業に4億3974万円、町民体育館の大規模改修事業に2億9453万円などで工事費を予算化する。

 一般会計に占める普通建設事業費は36億0820万円で、児童クラブの新築のほか、中央公民館や町民公民館、住宅などの改修、朝日中学校長寿命化工事の継続費の伸びなどにより、前年度当初比86.6%の大幅な増加となった。特別会計と企業会計を含めた総額は361億3174万円で、農業集落排水事業会計を除いた全会計が増額となったことから、前年度当初比9.1%の増加となっている。

 主な事業のうち、本郷小学校の放課後児童クラブでは、24年度に工事を行い、25年度の供用開始を目指している。同校では、常磐線荒川沖駅周辺の人口増加に伴い、児童数が増加しているため、校舎棟の増築工事が計画されている。新校舎については、これまで児童クラブが利用していたプレハブ造の校舎棟(4クラス)も普通教室として活用することから、新たに児童クラブを建設することとした。

 同校にはスペースがないため、建設地には東側隣接地にある町有地を活用。建設規模は延べ800平方m程度(定員240人、6クラス)で、現在は増山栄建築設計事務所(つくば市)により設計をまとめている。一方、校舎棟については、24年度に設計をまとめ、25年度の着工を見込む。

 曙アパートでは2号棟(1棟6戸)の長寿命化工事に着手する。1983年から2000年までに建てられた曙アパートには全19棟159戸が立地。築30年以上が経過するなど老朽化が進んでいるため、設備など長寿命化工事に合わせ、ユニットバス化や給湯設備の設置、段差の解消などを行う。2号棟の設計は三上建築事務所(水戸市)がまとめた。

 80年に開館した中央公民館では、個別施設計画や町公共建築物中長期保全計画に基づき、老朽化対策として大規模改修工事を行う。工事では、屋上防水・電気設備(キュービクル)・空調・換気設備・給排水設備・エレベーター更新、非常用自家発電設備の整備などを行う。設計は青山建築設計事務所(つくば市)がまとめた。

 82年完成の町民体育館では、暑さ対策で空調設備の整備などを行う。この施設は施設規模がS造平屋1236平方mとなり、16年度には耐震化工事が行われ、合わせてトイレ改修工事なども実施している。町内の大会などにも使用されることから、暑さ対策として空調設備の新設工事を行うもので、雨漏りなども発生しているため、屋上や外壁の改修工事を行う。設計は青山建築設計事務所が担当した。

 土木関係では、道路橋梁維持補修事業に4億9648万円、道路新設改良事業に1億6172万円、都市計画道路寺子・飯倉線整備事業に2億0118万円、荒川本郷地区都市計画道路整備事業に5769万円を確保。寺子・飯倉線では24年度中の事業完了へ工事を進めるほか、荒川本郷地区都市計画道路では、都計道本郷・中根線(延長1100m)や公園通り線(延長350m)の整備に向け、用地測量や詳細設計などに着手する。

 このほか、12月補正に設計委託料の債務負担行為を設定した子育て支援総合センターの整備では、設計委託料として2791万円を確保。1月30日に設計業務を開札し、andHAND建築設計事務所(つくば市)が落札している。建設地は、総合福祉会館(阿見4671)やさわやかセンターなどの隣接地に計画。内部の機能は今後検討を進めるが、オープンスペースや多目的室などの設置を想定している。24年度から設計に着手し、25年度に着工、26年度の供用開始を目指して整備を進めていく。

 ふれあいの森再整備には5577万円を計上し、トイレの再整備を実施。配水施設拡張事業(配水管新設等)には4億4159万円を確保し、大砂地区(延長約980m)など約11地区で水道管の新設工事を行うほか、公共下水道整備事業(汚水)には5億6410万円を確保し、荒川本郷地区の汚水管整備や追原中継ポンプ場のポンプ増設を進めていく。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.