新保健施設で測量費 当初予算 旧国民宿舎解体に5億円(石岡市)

[2024/2/21 茨城版]
 石岡市(谷島洋司市長)は14日の記者会見で、新年度当初予算案の概要を明らかにした。一般会計は338億1000万円で、対前年度比8.9%の減となった。このうち、普通建設事業費は同57.2%減の29億2615万円。特別会計は9会計で総額222億0636万円となり、同0.3%増となった。主な事業としては、総合保健センター整備に向けた測量・調査委託料2685万円や、旧国民宿舎つくばねの解体工事費5億2820万円、府中小学校改築に向けた基本構想策定委託料924万円などを盛り込んだ。

 主な事業のうち、総合保健センター整備事業では、測量・調査委託料2685万円や不動産鑑定委託料29万円を予算化した。24年度中に建設地の測量と取得を実施するとともに、基本・実施設計に着手する。その後、25-26年度に新築工事を行い、27年4月の供用開始を目指す。

 この事業は老朽化が進む石岡保健センターと八郷保健センターを統合し、新たな総合保健センターを整備するもの。統合の際には、新たにこども家庭センターの機能も追加する。当初の計画では、新施設の規模は2階建て、延べ2400平方m程度を想定し、建設地をふれあいの里石岡ひまわりの館の敷地内としていた。しかし、協議会や議会から、子どもの安全性の面などから建物を2階建てから平屋に変更する意見が出たことを踏まえ、計画を変更。これに伴い、ひまわりの館の敷地内に新施設を建設することが難しくなった。

 そこで市はひまわりの館周辺に新たに用地を取得し、新施設を整備することに計画を変更。建設地については、現在検討中としている。新年度には用地取得に向けて測量業務などを実施する。用地取得の目途がつけば、24年度中にも補正予算で基本・実施設計委託料を確保していく考えだ。

 旧国民宿舎維持管理費では、施設解体工事費5億2820万円や、工事監理委託料623万円などを確保した。この工事は廃館になった国民宿舎の解体を行うもの。対象となる施設の構造・規模は旅館棟がRC造3階・地下1階建て、延べ3380平方m、会議室棟がS造平屋578平方mとなる。解体設計は三輪建築設計事務所(石岡市)が担当した。工事は単年度で実施していく予定だ。

 小学校維持管理費では、府中小学校の改築に向けた基本構想策定委託料に924万円を確保した。この事業は、老朽化が進む同小について、今後のあり方を検討するもの。なお、施設の整備にあたって、現地で工事を実施すると、遺跡が出土する可能性があることから、移転を含めた検討を実施する。24年度中に方向性を決定していく見通しとなる。

 学校関係ではこのほか、耐力度調査委託料に1100万円を計上。対象は杉並小1校となる。校舎棟の老朽化を受けて、今後の対応の方向性を決定するために調査を実施していく。

 小学校の長寿命化改修工事費には1億8766万円を確保した。対象となるのは園部小学校1校となる。なお、設計はイノ設計(石岡市)が担当している。

 石岡駅周辺整備事業では、ステーションパーク利活用改修工事費5258万円や、ポケットパーク整備工事費1601万円、測量・設計委託料531万円、地質調査委託料412万円などを盛り込んだ。このうち、ステーションパーク利活用では、旧バスターミナルの再整備を実施する。整備内容としては、ウッドデッキなどの休憩スペースや、バスケットゴールなどのスポーツ広場の整備のほか、雨水排水や照明などの改修などを行う。

 フラワーパーク駐車場整備事業では、測量委託料に709万円を計上。この事業はフラワーパークの駐車場を拡張するもの。市では23年度にも駐車場の拡張を行ったが、イベント時にはさらなる来園者の増加が見込まれることから拡張を行う。

 企業誘致推進事業では、地区計画策定業務委託料に1147万円を予算化した。この事業は、工業用地の確保に向けて手続きを行うもの。新たな工業団地の整備場所としては、石岡小美玉スマートIC周辺を想定しているという。

 ふれあいの森管理運営費では、施設改修工事に3080万円を確保。これは同園にあるスライダーが老朽化によって使用できない状況にあることを受けて、新たな遊具を整備するものとなる。

 合併市町村幹線道路緊急整備支援事業では、道路改良工事費2億1150万円や、測量・設計・調査委託料3109万円などを盛り込んだ。村上六軒線では盛土工事、貝地高浜では道路改良工事、上林上曽線では樹木伐採、駅前東ノ辻線では用地取得に向けた調査などを予定している。

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