新鎌ケ谷駅前に企業誘致 県有地を取得(鎌ケ谷市)

[2024/2/29 千葉版]

 鎌ケ谷市は、県企業局が所有する新鎌ケ谷駅周辺の土地2カ所を取得、オフィス機能など企業誘致に活用することを計画している。2024年度当初予算案には、公有財産購入費として6億9032万円を計上している。24年度中に土地を取得し、プロポーザル方式で事業者を選定する予定で、担当課では、「駅周辺は昼間のにぎわいという点で課題もあることから、本社機能の移転など、特に提案重視で事業者を選定していきたい」と話している。

 県企業局は、東京10号線延伸新線跡地として、新鎌ケ谷駅前に3カ所の土地を保有していたが、このうちの1カ所は、昨年3月に県による公募で事業者が決定している。そこで、残り2カ所の用地を市が取得し、北千葉道路の整備を見通したまちづくりの一環で、にぎわいの創出やまちの発展につながる企業を誘致することにした。 

 面積は、駅前広場に面した交番裏が1904平方m、イオン鎌ケ谷店と新京成線高架橋の間が557平方mの計2462平方m。用途地域は、商業地域。建ぺい率は80%、容積率は400%。

 募集要項の策定はこれからだが、担当課によると、さまざまな提案やアイデアが寄せられることに期待し、なるべく条件を絞らず、1カ所のみや2カ所一括での活用、事業手法についても売却のほか賃貸借を含めて提案を募ることを検討していくという。

 新鎌ケ谷駅は、1日の乗降客数が10万人を超えるなど交通結節点となっているものの、乗り換えでの利用が多いことから、昼間人口の増加につながる新たな企業立地を目指したい考えだ。

 なお、新鎌ケ谷駅南側の県有地7083平方mについては、県企業局が事業予定者を公募し、事業予定者として昨年3月に京成電鉄、東武鉄道、大和ハウス工業、東方地所で構成するグループを選定した。土地譲渡代金は31億円。

 敷地西側(北初富側)には15階建て延べ1万9184平方mの共同住宅、東側に延べ1万1687平方mの店舗・事務所を建設することを計画しており、3月の着工、27年1月の竣工を見込む。

 共同住宅の設計は長谷工コーポレーション、店舗・事務所の設計は京成建設が担当している。

 24年度予算案には、北千葉道路の整備を見通したまちづくりの一環として、北千葉道路沿線土地利用整備構想策定事業に2カ年で総額2104万円の継続費を設定、沿線における土地利用方針を検討を進めることにしている。

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