総合体育館に3.4億円 トイレや空調など改修(宮城県 南三陸町 24年度予算案)

[2024/2/29 宮城版]
 南三陸町の2024年度予算案が明らかになった。一般会計は前年度比6.7%増の113億9300万円を計上した。主な事業費は、スポーツ交流村の整備工事費に24年度分として3億1010万円を計上するとともに、期間を23~24年度とする限度額3600万円の債務負担を設定した。この計3億4610万円を活用してベイサイドアリーナ(総合体育館)を改修する。

 総合体育館は24年度分の工事費を活用して管内トイレの温水洗浄便座の洋式化や、シャワー、冷水機、PAC系統空調設備、中央監視装置の更新、駐車場の照明灯の新設、屋外バスケットゴールの整備などを行う。

 これらの工事は、施設を利用しながら進めるため、数件に分けて順番に発注する。最初はトイレの改修から着手したい考え。工事監理業務の委託費は24年度予算案に500万円を計上した。

 債務負担の工事費は可動イスの改修に充てる。こちらはタイヤローラーやシステム制御盤を更新することにしており、部品の調達に時間を要するため債務負担を設置した。

 総合体育館の改修設計業務は教育施設研究所(東北事務所・仙台市青葉区)に委託した。

 スポーツ交流村は所在地が志津川字沼田56で、総合体育館のほか、テニスコート4面、クラブハウス、駐車場などで構成。総合体育館はRC造一部S造2階建て延べ5990平方mの規模。建築面積は5094平方m。1998年に開設された。

 一般会計ではこのほか、工事費として漁港施設に4億9630万円、道路の新設改良に2億4360万円、中学校のトイレ等施設整備に1億7800万円、小学校のエアコン等施設整備に4500万円、衛生センターの設備更新等に4378万円、南さんりく斎苑の火葬設備更新に1150万円、消防団屯所の改修等に2640万円、防火水槽の設置に1900万円を盛り込むなどした。

 このうち、漁港施設の工事費の内訳は、整備が3億4000万円、機能保全が8000万円、機能増進が3800万円、改良助成事業整備が2100万円、浜の活力再生・成長促進が1630万円など。

 整備は平棚防波堤の延伸、機能保全は清水、馬場、中山、名足の防波堤補修、機能増進は田浦漁港の弾性梯子や車止めの設置、石浜北船揚場の延伸など、改良助成は名足船揚場のかさ上げなど、浜の活力は荒砥漁港の車止め設置や田浦漁港の滑り材設置を行う。

 一般会計に計上した主な業務委託費は、漁港施設等機能保全事業の設計が4000万円、橋梁修繕の詳細設計が2420万円、財産管理の法面保護調査設計が1000万円、歌津中学校の大規模改修設計が350万円、ひころの里シルク館の改修設計が200万円など。

 水道事業会計では水道管路緊急改善などの工事費に1億3710万円、配水管敷設工事の設計委託費に1100万円、経営戦略策定業務委託費に500万円を計上。下水道事業会計では浄化センターの機械設備等更新工事費に7900万円、下水道経営戦略策定業務委託費に400万円を充てるなどした。

 一般会計に4つの特別会計、4つの公営企業会計を加えた予算総額は前年度比3.9%増の186億8129万円となった。予算案は来月5日開会の町議会3月定例会に提出する。

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