統合中学校に校庭工事費 一般会計が過去最大(24年度予算案 宮城県 蔵王町)

[2024/3/7 宮城版]
 蔵王町は6日開会の町議会3月定例会に2024年度予算案を提出した。一般会計は前年度比18%増の79億3000万円を計上。当初予算としては過去最大規模で、新設する統合中学校関連経費や認定こども園増築・改修工事費が押し上げた。統合中は27年4月の開校を目指し、新年度に校庭(屋外運動場)整備工事を発注するほか、統合後の3校について跡地利活用に向けた検討を開始する。

 統合中学校には、工事費8億7300万円、委託費1680万円を計上。工事費は債務負担を組んでいた用地造成費を予算化したほか、新たに屋外運動場の整備に係る経費を措置した。

 用地造成工事は23年度に春山建設・村山建設JVに発注済みで、工期が10月末まで。屋外運動場は用地造成工の進捗などに合わせ、新年度下半期中の入札となりそうだ。昨年8月時点で屋外運動場の工事費は2億5000万円ほどを試算している。

 委託費は建築支援など業務3件のほか、駐車場の設計費290万円を措置。統合中敷地の道路を挟んだ東側の用地に来校者用向けの駐車スペースを設ける計画だ。

 24年度からは統合中学校の整備と並行し、統合後を見据え、3つの中学校跡地(宮・遠田・遠刈田)の利活用を検討するため、予算案に検討業務委託費480万円を盛り込んだ。

 安全で快適な道路整備に向けては、統合中の外周道路整備や町道湯口線改良、町道猿鼻線舗装補修の工事3件に計9500万円を付けたほか、側溝改良や舗装補修などに関する道路維持工事費に4772万円を計上。委託費は町道湯口線の迂回路設計委託費500万円、町道西裏井戸井沖線の測量設計費1000万円などを措置した。

 23年度に工事発注を進めた認定こども園整備事業には、増築・改修工事費5億7000万円を計上。昨年9月補正予算で債務負担を組んでいた。永野地区では既存の永野幼稚園を活用したこども園を25年4月に開園する計画で、施工を松浦組が担当している。宮地区のこども園の工事は四保工務店(同)の施工で9月末までに完了させる。

 このほか、町役場庁舎3階の屋根防水改修に工事費6415万円、宮班消防団車庫の詰め所更新向けた設計委託費400万円を計上。ジオパーク認定に向けては、遠刈田地区公民館を拠点施設としてお色直しするための工事費791万円を措置。空調設備の設置や展示コーナーの整備に充てる。

 企業会計では、水道事業の建設改良費に2億2928万円を充てており、配水池の電気計装設備更新工事や老朽管敷設替えなどを推進する。下水道事業には統合中学校の下水道工事費7000万円を盛り込んだ。

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