アクロス改修に23億円 結城市当初予算 元市役所本庁舎で解体工事

[2024/3/14 茨城版]
 結城市(小林栄市長)は、24年度当初予算案の概要を公表した。それによると、一般会計は205億7500万円で、前年度当初と比べて18億4900万円、率にして9.9%上回った。主な事業を見ると、市民文化センター「アクロス」改修事業では、2カ年で総額23億0081万円、元市役所の本庁舎解体工事に2カ年で総額2億3155万円の継続費をそれぞれ設定。結城南中学校区新設校建設事業では環境整備工事費に7574万円を確保した。

 一般会計の性質別内訳では、普通建設事業費は24億8929万円で、前年度比79.8%増となった。これは、市民文化センター改修事業の資材費などの増額によるもの。また、一般会計に特別会計6会計と水道事業会計、公共下水道事業会計、新規の農業集落排水事業を併せた予算総額は同5.1%増の352億0913万円で過去最大の予算規模となった。

 市民文化センター改修事業は、24-25年度の2カ年で総額23億0081万円の継続費を設定した。この工事は安全性の確保と機能強化を図るため、大ホールと小ホールの特定天井の照明等更新工事と、空調設備やトイレ、配管などの改修工事を実施するもの。当初は、23年度の着工を予定していたが、資材の高騰を受けて入札が不調となった。そこで、市は工事費を再度積算し、当初予算に計上することになった。

 施設の構造・規模は、規模はRC造地下1階、地上3階建て、延べ面積は8649平方m。内部には大ホール(1276人収容)と小ホール(363人収容)のほか、楽屋や展示室、会議室、事務室、レストランなどを配置。構造計算や音響設計、工事費の再積算などの設計は、佐藤総合計画(東京都墨田区)が担当した。

 旧市役所本庁舎の解体事業には、24-25年度の2カ年で総額2億3155万円の継続費を設定。解体の対象となるのは、結城地内にある第1・2庁舎。施設の構造・規模は、第1庁舎がS造延べ約2956平方m、第2庁舎がS造延べ約990平方mとなる。また、北側には、駐車場4858平方mも立地する。敷地内に建つ西庁舎については、当面、出張所として使用していく。なお、解体設計はフケタ設計(栃木県宇都宮市)が担当した。

 敷地の再利用については、歴史ミュージアムを中核に、市役所出張所や多世代が利用できる多目的スペースなどを備えた複合施設を想定。基本構想は、ケーシーエス(水戸市)がまとめた。

 結城南中学校区新設校建設事業では、新設校環境整備工事費7574万円や同監理委託料367万円、実施設計委託料3080万円などを盛り込んだ。本年度に引き続き、設計を進めるほか、環境整備工事を行う。具体的にはテニスコートや部室、倉庫の整備工事を実施していく。

 この事業は同校敷地内に絹川小、江川北小、江川南小、山川小、上山川小の5校を統合し、施設一体型の小・中一貫校するもの。小学校は敷地西側のプールなどを解体した跡地に建設する。基本設計は桂設計(東京都新宿区)が担当し、24年度には実施設計に着手する。

 新校舎は2階建てを想定し、普通教室15クラスと特別支援教室9クラスのほか、特別教室、ランチルーム、各クラスごとのワークスペース、体育館などを設ける。また、中学生との共同利用によるメディアセンターを配する。今後は25~26年度で建設工事と外構工事を着手し、27年4月に開校する見通しだ。

 道路関係では、市道0115号線道路改良事業の流末排水工事費1億1292万円を計上。同線は、江川北小、江川南小、結城南中学校の通学路で、計画では東茂呂地内の延長約950mの幅員を8mに拡幅する。また、市道5234号線道路改良事業として道路改良工事費6306万円を盛り込み、江川北小、結城南中学校の通学路に当たる同線で、江川新田地内の延長約600mの幅員を8mに拡幅する。

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