室内温水プール新設 学校跡地を活用(館山市)

[2024/3/23 千葉版]
 館山市は、新たな室内温水プールの整備に関する方針をとりまとめた。市の財政に負担をかけない方法で、学校跡地を活用し、ユニバーサルデザインの室内温水プールを整備する方針を示している。2024年度に、学識経験者や市民らで構成する仮称・新室内温水プール整備検討委員会を設置し、具体的な検討を開始することにしている。

 市内には、市営プールとして、湊地区の館山市営25m温水プール「vivid TATEYAMA」と、宮城地区の「50mプール」がある。25m温水プールは、1970年に開設、ボイラーなど施設全体の老朽化が進んでいる。

 昨年6月には「市営プールの方向性」を策定、25m温水プールを3月末に廃止する一方、「温水プール設置の可能性を検討」することや「50mプールは一般利用を条件に民間譲渡を検討」する方向性を提示していた。

 室内温水プールの整備に関する方針をみると、コンセプトには「スポーツ合宿に対応した環境」や「財政負担軽減による持続可能な施設整備・運営」の6項目を設定。整備候補地は、廃校跡地利活用の検討と関連して検討する。

 整備手法については、設計・建設など各業務を分割発注する従来手法のほか、DBO手法やPFI・PPP手法を検討する。

 事業費については、整備のほか運営についても、市の財政に負担をかけない、財源獲得に向けた調査研究を進める。また、団体や個人、企業など官民一体となって、ふるさと納税や一般寄附、クラウドファンディングなどに取り組む必要があるとしている。

 人口減少のなかでも館山市営25m室内温水プールは、延べ利用者数が増加しており、市内の社会体育施設の中で、延べ利用者数が一番多い施設となっている。

 「温水プールの必要性」については4000筆余の署名を集めた「市営温水プール設置を求める要望書」が提出されたほか、市民アンケートにおいても46%の人が「必要」と回答している。

 なお、3月に廃止する25m温水プールの跡地は、売却することにしている。

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