壬生PAスマートインター線に着手 新年度予算概要 橋梁長寿命化に19億円(関東整備局)

[2024/4/2 栃木版]

 国交省関東地方整備局は、2024年度国交省関係予算のうち、関東地方整備局関係の概要を明らかにした。配分事業費は1兆7745億円で、前年度から1・03倍の規模となる。本県では新たに、補助事業で町道(仮称)壬生PAスマートインター線に着手するほか、県橋梁長寿命化修繕計画の県道369号線草場ノ沢橋や、県無電柱化推進計画の国道293号西砂原後町工区に事業費を計上。都市構造再編集中支援事業では小山市の中心拠点地区(第二期)や大谷地区(第二期)、益子町の役場周辺地区に事業費を配分する。このほか、引き続き渡良瀬川河川改修に伴う中橋の上部工移設や巴波川の地下捷水路整備、国道4号西那須野道路の改良工事などにも取り組む。国道408号宇都宮高根沢バイパスは橋梁上下部工、改良工、舗装工などのほか、宇都宮市野高谷町から刈沼町まで延長1.5kmの開通を予定する。

小山市中心拠点で都市構造再編

 24年度の関東地方整備局配分事業費の内訳は、直轄が4653億円(対前年度1.00倍)、補助が5041億円(同1.08倍)、交付金が8051億円(同1.02倍)となる。このほか、公共工事の施工時期の平準化などのための国庫債務負担行為(ゼロ国債)として、465億円を配分する。

 主要事業を見ると、「国民の安全・安心の確保」に関しては流域治水の加速化・強化を図るほか、持続可能なインフラメンテナンスの実現、通学路の交通安全対策の推進などを図る。また、「持続的な経済成長の実現」では効率的な物流ネットワークの早期整備・活用や「2024年問題」の解決等に向けた物流の革新、「個性をいかした地域づくりと分散型国づくり」では地域・拠点の連携を促す道路ネットワークの整備などを推進。このほか、防災体制の強化・災害復旧の推進や脱炭素化やGXの推進、生産性向上や働き方改革の推進などにも取り組む。

 新規事業箇所を見ると、本県では補助事業の道路関係でスマートICアクセス道路補助制度により、(仮称)壬生PAスマートICアクセス道路となる壬生町の町道(仮称)壬生PAスマートインター線に4000万円を予算化した。道路メンテナンス事業補助では県橋梁長寿命化修繕計画の県道369号線草場ノ沢橋などに19億0200万円、県無電柱化推進計画の国道293号西砂原後町工区などに9億7800万円を配分している。

 補助事業の都市関係では、都市構造再編集中支援事業で小山市の中心拠点地区(第二期)に2億4700万円、大谷地区(第二期)に1億4200万円、益子町の役場周辺地区に7100万円をそれぞれ予算化した。社会課題対応型都市公園機能向上促進事業補助制度では、井頭公園に1500万円を計上する。

 県内の主要事業を見ると、河川事業は渡良瀬川の流域治水を推進するため、渡良瀬川河川改修事業に事業費13億7000万円を予算化した。24年度は足利市奥戸町地区で低水護岸、佐野市村上町地区で用地買収などを実施するほか、足利市通二丁目・南町地区で中橋の架け替えのための橋梁上部工移設を実施する。

 利根川水系直轄砂防事業は、鬼怒川上流域に砂防設備を整備することで、下流河川の土砂・流木流出に伴う土砂・洪水氾濫被害の防止・軽減を図る。24年度は事業費33億円を確保して、日光市の華厳上流砂防堰堤、荒沢砂防堰堤群などの整備を実施する。

 同事業の渡良瀬川流域でも、足尾地区に砂防設備を整備して土砂・洪水氾濫被害の防止・軽減を図る。24年度は日光市などで出川床固群等を整備するほか、群馬県みどり市などで花輪床固群を整備する予定で、12億1000万円を予算化した。

 補助事業の利根川水系巴波川河川激甚災害対策特別緊急事業は、東日本台風の浸水被害による河川激甚災害対策特別緊急事業で、地下捷水路(地下トンネル)を整備し早期に地域の安全性の向上を図る。24年度も地下捷水路整備を実施する予定で、事業費49億8000万円を盛り込んだ。

 道路事業は、国道4号西那須野道路に6億9000万円を確保して、24年度は調査設計、公共補償、改良工事、電線共同溝工事、歩道橋工事を実施する。国道4号矢板拡幅は調査設計や用地買収、改良工事を実施する予定で、事業費5億円を予算化。国道4号矢板大田原バイパスは事業費2億5000万円で、24年度は調査設計や用地買収を実施する。

 国道4号の栃木4号交通安全対策は、小山市粟宮地先の延長1.4km区間で歩道を拡幅し、安全・安心に通行できる歩行空間を整備する。24年度は調査設計、用地買収、工事を実施するため1億9500万円を予算化した。国道50号の足利市西新井町電線共同溝は、足利市西新井町の延長約1.4kmの電線共同溝整備事業で、24年度は3000万円を確保して調査設計を実施する。

 権限代行による国道121号日光川治防災は、日光市の五十里から川治温泉川治まで延長3.4kmの防災対策事業となる。24年度も引き続き調査設計を実施する予定で、事業費4億円を予算化した。

 補助事業の国道408号宇都宮高根沢バイパスは、高規格道路「常総・宇都宮東部連絡道路」の一部となる延長6.6kmの道路整備事業で、現在は野高谷立体(仮称)を含むII期工区(延長2.6km)と、JR跨線橋を含むIII期工区(延長1.3km)を整備している。24年度は18億2000万円を計上して橋梁上下部工、改良工、舗装工などを実施するほか、野高谷立体(仮称)を含む宇都宮市野高谷町~刈沼町の1.5km区間を開通する予定としている。

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