新湾岸や北西連絡道のルート検討へ 圏央道を加速(関東整備局)

[2024/4/2 千葉版]
 関東地方整備局は1日、2024年度予算の概要を発表した。千葉県内では圏央道の整備を加速するほか、北千葉道路(市川・松戸)の調査設計を本格化する。新湾岸道路や千葉北西連絡道路の事業化に向け、計画段階評価を進めるため、概略ルートの検討に着手する方針だ。

 関東地方整備局の予算は前年度比3%増の1兆7745億円。その内訳は、直轄4653億円、補助5041億円、交付金8051億円。本県の補助事業は1011億2800万円を見込む。

 千葉県内の主要事業をみると、直轄事業では、圏央道の整備について、神奈川県分も含め、299億2000万円を投じる。未開通区間となっている大栄JCT~松尾横芝IC間の整備を加速する。調査設計や用地買収、改良工事、橋梁上部工事、トンネル工事を予定している。

 新規事業として、国道16号船形地区(野田市)の電線共同溝7000万円や国道357号ポートアリーナ前交差点(千葉市)の改良2000万円を盛り込み、調査設計に着手する。

 国道357号東京湾岸道路(千葉県区間)に31億円を充てる。調査設計や橋梁の上下部工事、改良工事を進めていく。

 国道357号江戸川左岸の高架橋海側架替に3億5000万円を配分。市川市高谷から上妙典までの延長400mで床版の架替工事を実施する。

 国道464号北千葉道路(市川・松戸)に9億円を計上。市川市堀之内から大町までの延長3.5kmを整備するもので、早期着工に向け、調査設計を本格化する。

 河川関係では、利根川下流に23億9000万円を投じ、堤防や樋管の整備、用地取得、PFI施設整備・運営などを実施する。利根川上流では、柏市新利根地区で田中調節池の整備を推進。江戸川では、市川市河原地区などで江戸川水閘門の改築を進めていく。

 港湾関係では、千葉港千葉中央地区複合一貫輸送ターミナル整備事業に10億6500万円を配分。岸壁(水深9m)の本体工や地盤改良工、上部工を実施するとともに、防波堤の本体工や上部工に着手する。

 千葉港海岸直轄海岸保全施設整備事業で8億2500万円を予算化。船橋地区で護岸の設計や本体工、胸壁の本体工、水門や排水機場の設計を進めていく。

 補助事業では、一宮川水系一宮川河川激甚災害対策特別緊急事業に31億4000万円を計上。河道の拡幅(築堤工)や橋梁の架替 (旧橋撤去工)などを計画している。

 本年度の道路調査の見通しをみると、新湾岸道路や千葉北西連絡道路について、計画段階評価を進めるための調査に着手する。概略ルートや構造の検討を本格化する考えだ。

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