3者JVで設計施工 競輪宿舎の増築・改修 来月2日からプロポ受付(宇都宮市)

[2024/4/5 栃木版]

 宇都宮市は、宇都宮競輪場の選手宿舎について、既存施設の改修や増築棟の新設で設計・施工を行う業者を公募型プロポーザル方式で選定する。3者以内の特定建設工事共同企業体(JV)が対象で、参加申込書等の提出は5月2日から10日までに、市公営事業所施設グループへ持参、または郵送する(当日必着)。選手の宿泊環境の改善や競輪開催日以外の有効活用を図るもので、2024年度に基本・実施設計、25年度に増築棟建設、26年度に既存棟改修を予定。事業の上限額は、13億8600万円を見込んでいる。

 参加資格は、市の建設工事や建設関連業務(コンサル)の入札参加資格を有する3者以内で編成するJVで、代表者は国・特殊法人・都道府県(出資公社含む)・市町村から請負金額3億円以上の建築工事を元請として施工し、14年以降に完成した実績を有するなどの条件を満たす、建築一式工事A級の特定建設業者とする。

 代表者以外は、建築一式工事でA級の特定建設業者とする。設計の構成員は、国・特殊法人・都道府県(出資公社含む)・市町村から延べ床1000平方m以上の新築・増築・改築の基本設計や実施設計業務を元請けとして履行し、14年以降に完成した実績を有するなどの条件を満たす一級建築士事務所とする。

 業務内容は▽測量等事前調査▽各種許認可申請等▽基本設計、実施設計▽工事監理▽造成工事▽増築棟建設工事▽既存棟改修工事▽外構等工事▽什器・備品・家具の設置-など。想定事業スケジュールは、24年度に基本設計・実施設計、25年度に増築棟建設、26年度に既存棟改修を予定し、事業完了の前倒しも可能となっている。

 現在の宿舎(競輪会館)は老朽化が進んでおり、選手パフォーマンスの向上やガールズ競輪への対応を考慮して、宿泊環境を改善することや、競輪開催日以外でも有効活用を目指して施設を整備する。競輪会館は1986年建設で、RC造3階建て・延べ床2093平方mの規模。増築棟は競輪会館東側にある選手用駐車場に、RC造4階建て・延べ床約1513平方mの規模で整備する。

 既存通路を解体して改修棟と増築棟を接続し、選手駐車場は敷地内に90台を確保する。最低宿泊人数は118人で、改修棟は1人部屋64室に改修し、増築棟は1人部屋54室を設置する(1部屋10平方m程度)。

 改修棟は、食堂(A162平方m以上)、調理室(A52平方m程度)、売店、浴室(A54平方m程度)、トイレ、救護室、旧洋室、会議室、リラクゼーションルーム、エレベータなどを設ける。増築棟は、浴室(A45平方m程度)、トイレ、リラクゼーションルーム、会議室、エレベータなどのほか、ウォーミングアップやトレーニングに利用するフリースペースを計画する。

 施設整備にあたっては▽必要な緑地を配置▽温室効果ガス削減や機能性を重視したデザインや、競輪場や宇都宮市を象徴するコンセプトとなるデザインを提案する▽将来的な改修の容易性に配慮▽経済性、更新性、維持管理性、意匠性などを配慮▽ZEBReady相当を目指した整備を行う▽外部建具ガラスは、複層ガラスの採用を基本とする▽積極的に再生資材や、再利用・再資源化が可能な材料を導入▽施設耐用年数は、改修部が40年以上、増築部が50年以上を想定-などとする。耐震性は構造部がIII類、非構造部材がB類、設備が乙類とする。

 現地見学会は4月10日から12日の指定した日時に、競輪場参加選手宿舎で行う。技術提案書は、5月16日から6月5日までに提出する。審査委員会が6月12日から14日ごろにヒアリング審査を行い、7月3日にも優先交渉権者を決定する。

 問い合わせは、市公営事業所施設グループ028-625-0100へ。

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