水道の緊急時連絡管に着工 ポンプ場や送水管を整備(千葉県市原市)

[2024/4/19]
 千葉県市原市は、緊急時連絡管の整備に着工する。災害などの緊急時に、県の福増浄水場から三和配水池へ送水するため、日量8400m3規模のポンプ場を新設するほか、延長1500mの送水管を整備する計画だ。2026年度末の供用開始を目指す。

 本年度の水道事業会計予算では、緊急時連絡管整備事業に2億3410万円を計上するとともに、3カ年で総額20億2001万円の継続費を設定している。

 ポンプ場の規模は日量8400m3。毎分2.92m3の能力を持つ送水ポンプを3台整備する。1台分は予備となるため、運用は2台分の毎分5.84m3を想定している。

 ポンプ棟の構造・規模はRC造地下1階地上1階建て延べ589平方m。1階に電気室や自家発電室、地下1階にポンプ室を設置する計画だ。

 送水管の口径は400mmで、布設延長は1500mを想定している。開削工法を採用する方針だ。

 基本・実施設計業務はNJS(東京都港区)が担当している。

 ポンプ場の建設工事については、造成や調整池、場内整備などの「土木工事」、基礎やポンプ井、ポンプ棟建屋の「建築工事」、送水ポンプや配管などの「機械設備工事」、受変電や自家用発電などの「電気設備工事」に分離して発注する方針だ。

 送水管の布設工事は、第1四半期に総合評価方式で発注する。工期は530日間を想定しており、25年度の完成を目指している。

 市営水道は、高滝ダムを水源とする表流により、給水量の約6割をまかなっている。浄水施設が新井浄水場の1カ所しかなく、災害などで機能に支障が出た場合、広範囲での断水する可能性がある。

 このようなことを踏まえ、災害時などに県営水道から応援給水を受けられるよう、近接する県営の福増浄水場と市営の三和配水池の間に緊急時連絡管を整備し、断水リスクへの対策を講じる考えだ。

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