千葉県市原市ちば総合医療センター移転 横河建築で実施設計に着手へ (帝京大)
[2025/5/2 千葉版]
帝京大学は、ちば総合医療センター(市原市)の移転計画を進めている。市原市内の帝京平成大学ちはら台キャンパス敷地を活用し、350床規模の新病院を建設する構想。基本設計を担当した横河建築設計事務所(東京都品川区)で実施設計に着手する方針だ。2029年秋ごろの開院を目指す。
市原市姉崎地区にある帝京大学ちば総合医療センターは1986年に「帝京大学医学部附属市原病院」として開院。これまで増改築を実施してきたが、築40年近くが経過し、建物全体が老朽化している。医療情勢の変化にも対応する必要があることから、市原市ちはら台地区へ移転新築することを決めた。
新病院の建設予定地は、ちはら台地区の中心部に位置する帝京平成大学ちはら台キャンパス。野球場の敷地を活用する。病床数は350床規模、建物は7~8階建てを想定している。
移転新築により、病院の診療機能を維持したまま、新病院の建設ができるようになる。医療系学部を集約する帝京平成大学に整備することで、医療従事者の確保も進めやすくなることが期待されているという。
この医療センターは、1981年に総合病院の空白地帯であった姉崎地区に高度医療を担う医療機関とし市原市が誘致し、86年5月に開院した。病床数は475床。敷地面積は6万2600平方m。施設は9階建て2棟と8階建て1棟で構成し、延べ床面積は約4万2000平方mとなっている。
帝京平成大の校舎建替 大林組で着工
ちば総合医療センターの移転先となる帝京平成大学ちはら台キャンパスでは、再整備事業が進められている。2027年に開学から40周年を迎えるため、既存校舎を建て替え、健康医療スポーツ学部のメインキャンパスとする方針だ。本年2月に新校舎の建設工事に着手した。
新校舎の構造・規模はS造一部SRC造7階建て延べ約4万平方m。発注方式は事業費や工期などを考慮し、設計・施工一括(DB)方式を採用した。26年12月の完成を予定している。
実施設計と施工は大林組(東京都港区)、コンストラクション・マネジメント業務は明豊ファシリティワークス(東京都千代田区)、基本設計は松田平田設計(東京都港区)がそれぞれ担当。
再整備事業では、分野の垣根を超えた教育の場として、学生や教職員のさまざまな交流を生み出すとともに、周辺地域の交流拠点として地域に開かれたキャンパスづくりを目指している。