給食センター9月着工 志津川中央地区 災害査定へ協議(南三陸町)

[2016/4/29 宮城版]
 本吉郡南三陸町は、9月末に学校給食センターの新築工事に着手する方針だ。災害復旧事業で高台の志津川中央団地に移転再建するため、来月、国の災害査定に向けた日程調整の協議に入る見通し。災害復旧費の確定後は、6月補正予算案に事業費を盛り込み、工事発注の準備に入る。

 学校給食センターの建設地は、同地区津波復興拠点整備事業地の東側で、敷地は3820平方m。建築規模はS造2階建て延べ約774平方mで、避難所の支援機能も付加して整備し、食物アレルギー対応食を含め1000食を提供する。設計は久慈設計東日本(仙台市青葉区)が進めている。

 同事業では、高台の志津川中央地区約17haを造成し、住宅地と学校給食センターなど公益的施設の建設を計画している。現行の都市計画では住宅以外の建築物の建設が制限されているため、町は10月以降に土地利用に併せて用途地域を変更する方針。

 学校給食センターは、29年8月の稼働を予定している。先行着工が出来るよう、9月末に造成を完了させるほか、建築規制を緩和するため建設地を復興特別区域に指定。復興庁に「復興推進計画」を申請し、27日付けで認定された。用途地域が準工業用地に変更されたことで建築が可能になった。

 町は今後、災害復旧事業費を確定するための災害査定日の調整・協議や、建築計画を作成し、9月末の着工を目指す。災害査定日は5~6月を見込み、費用確定後は6月の補正予算案に事業費を計上し、町議会定例会に提出する考え。工事発注は可決後を見込む。

 給食センターのほか公益的施設エリアには、子育て支援施設や消防署、商業・金融関連施設など、暮らしを支える機能を集約させる。各建築物の着工は、給食センターの計画地と別途、土地利用に併せて用途地域を変更し、施設計画の策定後に着手していく。

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