千葉新会長インタビュー 「町医者」存続に力点 担い手育成やi─Con推進(宮建協)

[2016/5/31 宮城版]

千葉新会長

千葉新会長

 県建設業協会の8代目会長に就任した千葉嘉春氏(熱海建設代表取締役)が30日、インタビューに応じた。千葉新会長は、7年にわたり協会の専務理事を務め、大震災の復旧・復興事業では発注者に働きかけ復興係数の導入などを実現させてきた。その経験を生かし、復興後を見据え、地域の町医者として欠かせない建設企業が生き残る環境作りに力を入れる考えを示した。

 ──-会長就任の抱負を

 佐藤博俊前会長が進めてきた方向性を踏襲していく。まずは復旧・復興事業に全力をあげる。加えて、担い手育成やi─Constructionなど社会のニーズを踏まえてやっていきたい
──-協会長として力を入れたい取り組みは

 改正品確法の取り組みや震災復興関係の今後の事業もある。ここ何年かは復興が終わった後を危惧する声が多い。協会としての方向づけが大事になってくる
──-県の新・みやぎ建設産業振興プランに基づいた方向付けになるのか

 そうなるだろう。協会の位置付けとして、社会貢献が最も重要だと考えている。災害協定や鳥インフルエンザなどに対応してきた。建設事業が少なくなった状況でも地域の「町医者」として貢献できるよう、安定的に仕事を得られる仕組み作りを発注者の理解のもと作りたい。たとえば災害協定の中でインセンティブをもらえる仕組みなどだ

 ──-県内全体の復旧・復興について

 県内では、仮設に住む人がまだ4万人以上いる。生活関連事業はこれからが最盛期だ。石巻方面では、いまだに資材・人材不足で不調が起こるなど需給バランスが崩れている。この状態で復興係数がなくなれば赤字になってしまうだろう。地域建設業が生き残るためにも適正な利益が得られるように、発注者にも市場を的確に見ていただくように協会として発信する
──-担い手について

 人材育成には、国交省の新3K(給料・休暇・希望)が大事なポイントになる。若い人が入ってきやすいようにまずは建設業への理解度をあげていきたい
──-土曜日の一斉休暇導入の声も上がっているが

 確かに土日に休みたい若者が多い。自社で試行してみたが、土日に休んで平日に雨が降った場合、どうしても稼働率の問題が出てくる。不稼働率1・67の係数を今の社会環境に合わせる必要がある
──-女性の活躍について。昨年度立ち上げた「宮城建設女性の会2015」に期待することは

 女性の活用に対する期待は大きい。時間はかかるだろうが、女性目線で男性社会から間違いなく変わっていくだろう。会の発足は建設業で女性のニーズを訴えるツールとなる
──-趣味は

 ゴルフとスキー。最近は忙しくて出来ていないのが残念

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