37.7億円で西松建設 閖上小中一貫校の建築 30年4月開校目指す(名取市)

[2016/6/3 宮城版]
 名取市は2日、閖上小・中一貫校の整備に向けて建築工事の制限付き一般競争入札を開札し、37億7000万円で西松建設(東北支店・仙台市青葉区)が落札した。9日開会の市議会6月定例会に同工事の請負契約議案を追加提案し、本契約を目指す。準備期間を経て着工は7月下旬~8月初旬となりそうだ。

 工事名は「名取市立閖上小・中学校改築工事」。大震災で被災した閖上小学校と同中学校の災害復旧事業として、同市初の一貫校を新築する。2日の入札には、単体企業・特定JVでの参加を求め、同社を含め3者が応札した。

 施工地は、閖上字鍋沼ほかで、被災市街地復興土地区画整理事業区域内の最も西側の位置。敷地は約4万平方m。造成は完了している。今工事では、校舎と体育館、プール、プール付属棟のほか、ゴミ置き場や屋外トイレを建てる。電気設備や機械設備工事も含む。工期は29年3月31日までだが関係機関の了承を受けた後、30年2月末まで延長する見込み。

 グラウンドや駐車場などの外構工事は、29年度に別途発注する予定だ。30年4月の開校を目指す。

 主な施設の規模は、校舎がRC造4階建て延べ8167平方m、体育館がRC造2階建て延べ3360平方m。プールは、25×13mのメーンプールと、10×5mのサブプールで構成。両プールともFRP製とする。付属棟はRC造平屋103平方mの規模。

 校舎は、中心に中庭を配置した「ロ」の字型の形状。普通教室は各学年1クラスの9室で、2~3階に配置。10種の特別教室は1~4階に分散させる。特徴は、校舎と体育館の間にあるエントランスモールや、4階に全生徒が一堂に使えるランチルームを設ける。屋上は約600人が一時避難できるスペースとなる。設計は桂設計(仙台市太白区)が担当している。

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