西水路北防潮堤その2 9日に入札公告 3者JVが対象(県出納局)

[2016/8/3 宮城版]
 県出納局は2日、WTO対象案件として9日に一般競争入札を公告する「西水路北地区防潮堤その2工事」の入札概要を事前公表した。石巻工業港の北側岸壁で、延長548.7mの防潮堤を整備する。3者で結成する特定JVが入札の参加対象。総合評価を適用し、9月30日に開札する。

 出納局が公表した入札概要によると、同工事の発注業種は「土木一式工事」。入札の参加対象は、3者で結成する特定JVとなっている。9日に一般競争入札を公告して参加者を募り、9月30日に開札する。入札には標準型(施工計画型)の総合評価方式を適用する。

 石巻工業港は船の進入路が▽東水路▽中央水路▽西水路──の3つに分かれている。西水路は定川の河口部に位置する港湾の西側。西水路にはさらに、石巻市重吉町側の北地区と同市西浜町側の南地区に岸壁がある。東日本大震災では大津波が岸壁を悠々と越えて背後地を襲ったため、県は北地区、南地区ともWTO対象の工事を発注するなど、防潮堤の整備を急いでいる。

 本工事で施工するのは、北地区の岸壁に新設する防潮堤548.7m。防潮堤の形式は胸壁型で、海抜3.5mの基準で建設する。陸上部、海上部をまたぐため、鋼管くいなどで基礎を造ってからコンクリートを打設する。

 工事概要を見ると、鋼くい式で使用する鋼管くいは、管径1200mmが154本、同1000mmが8本、同400mmが35本。長さはいずれも55m。鋼矢板式では幅600mmの矢板を639枚使用する。上部工で使用するコンクリートは5434立方m。

 県の発注予定によると、工期は約28カ月、概算工事規模は24億7000万円~40億円を試算している。

 西水路の防潮堤整備では本年度、西浜町の南側岸壁で実施する「西水路南地区防潮堤その4工事」も第2四半期に発注する予定だ。

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