来年度から下部工 石巻に新西内海橋 82mの鋼床版箱桁(県)

[2016/9/13 宮城版]
 県は、来年度から石巻市で新西内海橋(仮称)の下部工工事を進める考えだ。同橋は中央地区と、中州地形の中瀬地区を結ぶ橋で、旧北上川に架設する。橋長は82m、全幅は10.5mを確保する。上部は単純鋼床版箱桁。前後道路と合わせ、県が災害復旧事業で延長313mの道路工事を発注する。総事業費は約16億円を試算している。32年度の完成を目指す。

 同橋は、2車線と片側に3mの歩道を確保する。中瀬側の管理用通路となるため、一般車両は通行できない。前後道路は、中瀬側が延長145m、中央側が82m。中央側は河川堤防の上を乗り越した後、ほぼ90度に折れて北側に向かい、さらに90度に折れて現道に接続させる。

 同橋の架設は、震災津波で被災した既存の内海橋を上流側に架け替えることに伴い、中瀬への陸上の移動手段がなくなることから計画された。内海橋の架け替えでは、県が現橋より上流側に新内海橋(仮称)を架設しており、16日に上部工工事の一般競争入札を公告する予定。32年度の完成を見込んでいる。

新東内海橋は113m
 石巻市が30年度から架設

 石巻市は、中瀬地区と湊地区を結ぶ新東内海橋(仮称)の架設を計画しており、30年度から工事を進める意向だ。同橋は橋長113m、有効幅員4mの人道橋で、旧北上川に架ける。タイプは2径間連続鋼床版箱桁橋。詳細設計は長大でまとめた。架設事業費は10億円超の見込み。

 同橋の架設に当たっては、中瀬側にA1橋台、湊側にA2橋台を設ける。A2橋台は、国土交通省北上川下流河川事務所が造る河川堤防に擦り付けるため、同省の職員らと協議を進めている。堤防からは階段やスロープを付けて下の道路とアクセスできるようにする。

 同橋のデザインついては、学識経験者らの意見を踏まえ、内側に傾斜を付けたステンレス製の高欄を立てることや、橋面の一部にタイルを敷くことなどを想定している。

 市は、中瀬に公園整備も計画しており、復興交付金が認められれば年度内に実施設計業務を委託する。広場や休憩施設、園路、安全・案内施設などを設け、震災復興のシンボル的な公園とする。32年度の全体完成が目標だ。

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