ミナト水産に譲渡決定 2.4億円で加工・冷凍工場 赤岩港の水産団地(気仙沼市)

[2016/11/30 宮城版]
 気仙沼市は、赤岩港地区の水産加工団地に進出する企業を先月に募集し、申し込みがあった2社のうち、ミナト水産(気仙沼市)への土地譲渡を決めた。同社は総事業費に2億4000万円を投じ、団地内に建物面積が500平方mの水産食品・冷凍工場を建設する計画だ。国から補助金の交付が認められ次第、年度内に着工し、来秋ごろの完成を目指す。申し込みがあった残り1社も気仙沼市内の水産業者だが、市は譲渡決定の判断を保留にしている。

 ミナト水産に譲渡する土地は、赤岩港128─10の16街区。敷地面積は1400平方mで、うち建築可能面積が1300平方m。用途地域は工業地域。市が土地を造成した。

 市によると、同社は岩月地区に水産加工場を持っており、事業拡張のため赤岩港に増設することになった。水産加工場の建設にあたっては、津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金を活用する見込み。これから補助金を申請することになる。

 もう1社は、赤岩港168─5の9街区に水産加工場や海水処理施設の立地を申し込んだが、総事業費が12億円で、うち10億円を水産業共同利用施設復旧整備事業(漁協・水産加工協等共同利用施設復旧・復興関係)の補助金を活用する計画になっているため、採択の可能性を見極めたうえで譲渡決定する。

 9街区は敷地面積が3300平方mで、うち建築可能面積が2600平方m。ここに水産加工場など1720平方mの建物を建てる計画になっている。市は補助金に関して水産庁に問い合わせ、採択の可能性が高いと認められれば、12月にも譲渡決定したい意向を示している。

 赤岩港地区の水産加工団地は、全体面積が19.9ha。企業への分譲面積は、このうち14区画の約12ha。9街区と16街区を除くと、現時点は水産加工業の12者が進出予定で、すでに4者が建築着工し、そのうち数社は操業を始めている。年度内にはフジミツ岩商の水産加工場が着工する見通し。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.