復興 新ステージ予算 再生期最後を総括 普建費1.4%増(県29年度予算案)

29年度予算案を説明する村井知事

29年度予算案を説明する村井知事

[2017/2/11 宮城版]
 県は10日、29年度予算案を公表した。一般会計の総額を1兆2249億6216万円とする方針。28年度当初比で10.9%減(1493億9848万円減)となり、東日本大震災後に編成した予算案では最小となった。ハード的な復興が進捗を見せていることで、ソフト面を重視する予算編成となった。一方、一般会計の普通建設事業費は同1.4%増の2484億9160万円を見込む。

 29年度は県震災復興計画で定める「再生期」の最終年度となる。被災した公共施設の復旧が進展したことで、予算編成もハード重視からソフト重視に切り替わる。村井嘉浩知事は、自身3期目の最終年を締めくくる29年度予算案を「震災復興 新ステージ予算」と銘打った。

 一般会計のうちの震災対応分は3813億6147万円で、28年度当初比で21.1%減(1019億2500万円減)。これに特別会計、公営企業会計など各会計を合わせた予算規模は、同10.8%減の1兆5077億6516万円(1816億4823万円減)になる見込みだ。

 一般会計の投資的経費を見ると、普通建設事業費は同1.4%増の2484億9160万円(33億3686万円増)を計上。震災関連の事業費は減少するが、通常分の公共事業は増えている。特に土地改良や漁港、河川海岸の整備が増え、補助事業のうちの公共事業分は同6.5%増となる見込み。また、災害復旧事業費は同38.4%減の1261億6127万円(785億9608万円減)とする。

 建設関連では仮称・若林警察署(仙台市)の建設費2億4091万円を計上するほか、24億2800万円の債務負担を設定する。夏ごろの工事発注が見込まれる。松島水族館(松島町)の跡地利用では、新規に利活用施設整備費2億0050万円を計上する。

 道路関連の事業費では、大島架橋(気仙沼市)など市街地と接続する道路の整備に283億8020万円を計上。債務負担162億7300万円も設定する。同じく門脇流留線(石巻市)など市街地と接続する道路の整備に、140億4200万円を計上する。

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