工事9件、業務7件公告 吉田川上流で河道整備 測量5業務を委託(県仙台土木)

[2017/5/9 宮城版]
 県は8日付で工事9件、業務委託7件の一般競争入札を公告した。このうち出先機関分では、仙台土木事務所が吉田川上流部の河川改修に関して5件の測量業務を委託する。国道4号より上流側となる黒川郡大和町内の知事管理区間で、延長約5kmを対象に河道掘削などを実施する方針。25日に河川測量業務2件と用地測量業務3件の入札を執行する。同事務所は早ければ今冬にも工事着手する意向を示している。

 仙台土木事務所が一般競争入札を公告した業務委託は、河川測量業務が▽吉田川河川測量業務委託(その1)▽吉田川河川測量業務委託(その2)──の2件。用地測量業務が▽吉田川用地測量業務委託(その1)▽吉田川用地測量業務委託(その2)▽吉田川用地測量業務委託(その3)──の3件。

 入札の参加条件はいずれも▽県内に本社があること▽県の入札資格で測量(公共測量)A等級に登録していること▽測量士の資格を持ち、担当業務5件以下の管理技術者を配置できること──など。

 入札のスケジュールは、入札参加申請書の提出が22日まで。設計図書の閲覧・貸し出しが23日まで。入札書の提出は23、24日に、電子入札システムで受け付ける。開札は25日。

 吉田川は鳴瀬川水系の河川。近年、頻発しているゲリラ豪雨では、沿川の大和町内でたびたび浸水被害が起きている。同川の河川整備は国道4号に架かる高田橋を起点に、下流側の「大臣管理区間」を国土交通省が、上流側の「知事管理区間」を県が担当している。

 吉田川の中・上流部は流下能力が低いため、国、県とも河道を掘削するなどの改修を行う方針。このうち知事管理区間では、高田橋からさらに上流側の籠釣(かごつるし)橋までの延長5kmを対象に、県が河川整備を実施する。河道の狭さく部を掘削し、川幅を現況の3倍にあたる40m程度に広げる予定。これにより、現在の流下能力(毎秒100立方m)は毎秒500立方mまで上がる見込みだ。

 河川測量業務では詳細設計の前段となる地形図などを作成するため、その1で14点の基準点測量や11㎢を対象にした空中写真測量などを委託する。その2では、134点の4級基準点測量や4.5kmを対象にした中心点測量を委託する。履行期間はともに10月31日まで。

 一方、3件の用地測量業務では、延長5km区間の河川用地を3分割し、境界測量や用地実測図(原図)などの作成、地積測量図(素図)の作成などを委託する。履行期間は30年3月23日まで。

 県は早ければ今冬の渇水期に合わせ、改修区間の一部で工事着手する考え。今回、委託する業務5件の進捗を見定めた上で、秋ごろをめどに詳細設計業務を委託する意向だ。

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