柴田で農地整備87㏊ 中名生・下名生地区 8月から測量設計に着手(県大河原振興)

[2017/5/3 宮城版]
 県大河原地方振興事務所は、農業競争力強化基盤整備事業で、柴田町中名生・下名生(なかのみょう・しものみょう)地区の農地を区画整理する。対象面積は86.8㏊。事業期間は29~34年度。総事業費は16億3600万円を試算している。土地改良法の手続きを終える8月ごろに測量設計業務に着手し、30年度から区画整理工事を進める予定だ。

 区画整理では、1区画あたりの農地面積を標準で1㏊に拡大する。現況の区画面積は10a~20aとなっている。併せて、道路や用水路、揚水機場、排水路、暗渠排水などを整備し直す。

 道路は延長10.3kmを対象に、幅員を現況の3m程度から5mに広げ、うち4m分を10cm厚で砂利敷きにする。大型機械が入れるようにすることが主な目的。

 用水路は、整備延長が12.1kmで、口径150~400mmの塩ビ管を敷設する。揚水機場は2カ所に整備する。それぞれの揚水機場には口径200mmの水中ポンプ2台を据え付ける。

 排水路は、延長9.3kmにわたって排水フリュームを整備する。フリュームの規格は、500mm×500mm~900mm×1200mmの範囲となる。暗渠排水は、83.8㏊の農地にポリエチレン管を埋設する。

 事業費の内訳は、整地工が2億5400万円、道路工が2億4600万円、用水路工と揚水機場工が4億0300万円、暗渠排水工が1億3800万円、測量試験費が1億9800万円。

 本年度は、区画整理の測量設計業務を2件に分け、第1四半期にそれぞれ指名競争入札で委託する。1件は対象面積が15㏊で、揚水機場の設計なども含む。もう1件は対象面積が29.9㏊。2件とも地区界測量を含み、概算業務規模が1000万円以上で、履行期間が約9カ月。

 中名生・下名生地区は、白石川と阿武隈川が合流する付近に位置している。農地は昭和初期に整備されたままの状態で、作業効率が悪くなっている。個々の農家は高齢化が進んでいるため、区画整理した農地を農事組合法人「下名生ファーム」が預かり、営農していくことになる予定だ。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.