30年度予算の編成状況 新焼却施設は満額査定(千葉県我孫子市)

[2017/12/13 千葉版]
 千葉県我孫子市企画課は12日、30年度予算の編成に当たって165の新規または重要な事業の全てについて、どの事業を採択するかの選択過程として、第1回の査定状況を明らかにするとともに、パブリックコメントの受け付けも始めた。主な事業では、新規焼却施設の整備に当たり、環境影響評価(アセスメント)や建設に伴うアドバイザリ業務などのコンサルタント業務を進めるため、1億0767万円の要求額が「事業の必要性が高い」(A)とされ、満額査定されるなどしている。

 新規焼却施設は、33年度の稼働を目指し、整備が計画されているもので、連続燃焼式ストーカ炉を採用して日量約120t(約60t×2炉)の規模を想定。31年度からの設計着手に向け、30年度はアセスメントを継続するほか、旧施設解体工事に伴う家屋事後調査と復旧費用算定業務、新施設建設に伴う土壌調査、アドバイザリ業務などを計画する。

 建設関連では、国道6号から根戸新田・布佐下線間の都市計画道路手賀沼公園・久寺家線計1270mのうち、未整備区間の延長520mを新設するため、30年度は、用地取得や道路改良工事などに3億2320万円を要求。第1次査定では満額となった。

 また、下新木踏切と踏切に接続する両側市道の円滑で安全な通行を確保するため、拡幅用地を取得するとともに、延長200mの歩道整備を図るもので、30年度は用地取得や仮舗装・踏切交通安全対策改良工事などを予定。1億6394万円を要求、そのまま査定された。

 市営住宅の維持補修に向けては、市営住宅長寿命化計画に基づき、大規模改修などを計画。30年度は小暮団地4・5棟の改修工事と、北原団地の改修工事設計を予定し、1億0992万円を要求している。

 建設関連で主なものではこのほか、寿保育園の外壁補修と屋上防水工事として3680万円、老人福祉センターつつじ荘で受変電設備更新、空調設備の設計、西部福祉センターの浴室天井修繕などに合わせて3857万円、農地活用支援に向けた根戸新田の用排水対策工事に5486万円が査定された。

 市道の舗装修繕や空洞復旧工事、中峠地区の道路擁壁修繕工事と市道の空洞調査実施検討には1億3240万円を要求。JR東日本で実施する白山跨線人道橋修繕工事の負担金1億4400万円、同様にJRが実施する湖北駅北口エスカレーター修繕や布佐駅照明器具修繕、ホーム屋根等整備の負担金1億8896万円、古戸地区の道路整備と中峠地区の境界測量、道路整備検討(地元協議)には1億0235万円などをそれぞれ要望した。

 一方で、あびこ農産物直売所あびこんのエアコン取付や駐輪場照明設置、妻子原の市道24-003号線の拡幅に向けた詳細設計、駐輪場2カ所の改良工事、浸水対策に向けた栄地区の基礎調査などは次期実施計画で検討するとし、査定でカットされるなどしている。

 165事業の要求総額は40億4991万円で、第1回の査定により39億2095万円となった。市では今回を含めて30年2月下旬にかけて全5回にわたり、予算の編成過程を公表していくとしている。

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