30年度予算編成 中峠排水幹線の改修工(千葉県我孫子市)

[2018/1/17 千葉版]
 千葉県我孫子市企画課は、12日時点での30年度予算の編成状況(新規事業)を明らかにした。政策的経費による新規事業として要望された165事業の各事業費について、企画財政部による昨年12月12日の第1回、同28日の第2回査定を経て、星野順一郎市長による3回目の査定となるもので、要求事業数は165のままであるものの、要求事業費は当初の41億0475万円から、35億1808万円に縮減している。2月上旬には市長による第4回の査定を予定しており、同下旬の第5回を経て当初予算案としてまとめられる見通しだ。

 主な事業についてみると、道路の維持補修事業については、市道の舗装補修や空洞復旧工事、中峠地区の道路擁壁修繕工事、空洞調査の検討を実施するため1億3240万円を要望。第2回の査定時に1億2590万円とされ、今回も同じ評価となった。

 同様に橋梁の長寿命化修繕事業では、橋梁の定期点検や補修設計に加え、JR東日本が実施する白山跨線人道橋の修繕工事に対する負担金として、合わせて1億5200万円を要望し、第3回までに補修設計分を除いた1億4400万円と査定されている。

 都市計画道路の手賀沼公園・久寺家線の整備については30年度、用地所得や道路改良工事を図るため、3億2320万円を要望したものの、道路改良工事は事業の進ちょくを踏まえてからとし、2億2645万円の査定がなされた。

 排水施設維持補修事業では、中峠幹線の改修工事や新木排水路の用地取得、つくし野川推移監視装置設置工事などを30年度に予定していたが、第2回の査定で中峠幹線の改修のみ採択され、当初の要望額8981万円に対して7921万円と査定。

 小中学校施設の維持管理については、中長期的なトータルコストの縮減を図るため、学校施設の個別施設計画の策定を予定し、これを含めて3億7816万円を当初要望していたが、プールろ過装置の更新とキュービクルの更新、2校の給水設備更新、消防設備整備が採択され、個別施設計画は公共施設保全計画の結果を踏まえて検討するとし、12日時点で2億6604万円とされている。

 旧井上家住宅の保存と活用事業は、28年度から継続している二番土蔵の整備工事と母屋の実施設計、自動火災報知設備の整備を30年度に実施するため、6698慢円を要望したのに対し、母屋の設計を除いた4798万円と査定された。

 常磐線の利便性向上事業として、県や松戸市、柏市、茨城県取手市とも連携しながら、JR東日本に対して常磐線の利便性向上に関する要望として、30年度に天王台駅の用地測量などを行うとして、土地の分筆登記手数料として291万円を要望。事業はその必要性が高く、30年度に実施するものとしてAランクとされ、過去2回満額査定されたが、今回の査定で210万円に見直された。

 「防災用施設及び非常用備蓄品整備事業」では30年度、小中学校5校に備蓄倉庫を設置するとともに、期間備蓄倉庫の設計を委託するため413万円を要望し、第2回の査定で備蓄倉庫設置を、災害対策基金を活用して実施するとし、182万円に減額、第3回でも同様の査定となった。

 このほか、市民体育館の改修事業については、スポーツ振興基金を活用した上でバリアフリー化のみ採択。サブアリーナの屋根の改修については実施設計の内容を踏まえて検討することとし、当初の要望額4118万円から330万円と査定された。

 33年度の稼働を目指す新規焼却施設の整備事業は、継続中の環境影響評価や土壌調査、リサイクルセンターの詳細配置計画の作成、建設に伴う支援(アドバイザリ)業務の委託などへ、当初に1億1603万円を要望し、3回の査定を経て満額査定のままとなっている。

 下水道特別会計では、布佐排水区の整備に向け30年度は、雨水幹線工事や家屋事前調査、水道管移設工事などに1億4800万円が要望され、3回の査定を経て満額のままとなっている。

 今回の公表では、経常的経費の編成状況も示されており、それによると昨年10月の予算編成方針策定時に約2億6200万円の歳出超過となっていたが、その後の市税や交付金の再精査、人件費物件費の見直しにより、今月12日の時点で約1億3900万円の歳入超過となっている。

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