30年度当初予算 塩浜学園3カ年43億円 文化会館改修設計に債務(市川市)

[2018/2/14 千葉版]
 市川市(佐藤尚美市長職務代理者)は13日の会見で、30年度予算案を明らかにした。26日開会の市議会定例会に提出する。市長が不在となっているものの、継続性の確保に向け、編成に当たって継続的な実施計画事業費は計上したとしており、一般会計の総額1440億円と、前年度比0.6%(8億円)減にとどまった。特別会計と公営企業会計を加えた市全体の予算規模は、2383億2500万円で、同1.5%の減。

 一般会計に占める普通建設事業費は、140億0288万円(補助22億4085万円、単独117億6203万円)で、前年度比14.2%の2ケタ減。新第1庁舎の整備の進ちょくのほか、東菅野暫定調整池や道の駅の整備が完了することなどが大きい。また、30年度から下水道事業が企業会計化するとともに、民営化に伴い地方卸売市場事業特別会計が廃止となる。

 建設関連では、塩浜4丁目の小中一貫校である塩浜学園の校舎と屋内運動場の建て替え工事に、3カ年総額43億3000万円(30年度14億4000万円)の継続費を設定するのが目立つ。

 市はRC造4階建て延べ約7300平方mの校舎と、RC造2階建て延べ約2000平方mの屋体を敷地内に建設する計画。設計は桑田建築設計事務所(千葉市美浜区)が担当しており、校舎・屋体の新築と既存の給食棟改修、S造平屋の渡り廊下新設や完成後の既存校舎・屋体などの解体、外構と雨水貯留施設の整備などが計画されている。

 スケジュールをみると、5~9月に既存プールの解体に着手し、9月から32年6月までの工期で校舎と屋体を新築。同9月の供用開始と旧校舎の解体着手、33年4月からの完全供用開始を目指す。

 継続費ではこのほか、市場内雨水貯留施設等整備事業に2カ年総額7億4000万円で設定する。このうち30年度分は2億9600万円。債務負担行為ではまた、文化会館改修設計委託費に30~31年度を期間とする限度額1億1200万円、次期クリーンセンター整備運営事業者選定支援委託費に同期間で限度額3100万円、大和田小学校の校舎借上料に期間を30~40年度、限度額3億5000万円でそれぞれ設定する。

 このうち文化会館の改修については、昭和60年の開館により設備などの老朽化など建築物の課題に応じた改修工事が必要となったことから改修を図る。30年度は委託料4800万円を計上する。

 ストーカ式を採用し、1日当たり約440tの処理規模とする次期クリーンセンターの建設についてはまた、環境影響評価を30年度も継続するとともに、整備運営事業者の選定に着手する。併せて30年度予算案では、建設基金に8億円余の積み立ても実施する。

 28~32年度の5カ年で進めている市川漁港の整備事業には30年度、6億5500万円を計上。西2号防波堤や東・西突堤など外郭施設と、既存の防波堤撤去を含めた浚渫工事を予定する。

 土木関連では幸1丁目の市道0109号で、230m区間の道路改良事業に工事費をメーンに8180万円を計上。道路舗装事業には計2万平方m余の補修に2億4300万円、道路拡幅整備事業では、北方町4丁目などで用地を確保するため、用地購入費や補償金を主として4億9235万円の確保を目指す。

 都市計画道路の整備に向けてもまた、3・6・32号市川鬼高線の拡幅改良に用地費など3億8695万円、3・4・12号北国分線でも未整備区間と交差点改良に、工事費を中心に5億7903万円を計上する。

 これらのほか、隣接する堀之内貝塚公園との連携強化を目的に、特色ある地区公園づくりに向けた小塚山公園の拡充整備のため、実施設計委託料など1900万円を充てる考えだ。

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